
「新古車」というワードを聞いたことはありませんか?
最近では新古車専門中古車店なども存在し、言葉だけでも知っている!という人もいるかもしれません。
この記事では、新古車についてある程度は知っている人から、「新古車って新車と中古車どっちよ!?」とやきもきする方まで、新古車がどれだけお得かをお届けします。
読めばきっと納得していただける記事となっています。
新古車とは?
「新古車」というワード自体は以前からあったのですが、実際にユーザーの方が耳にするようになったのは最近かもしれません。
そもそも新古車の特徴は3つあり、
- ナンバー登録はされているが、ほとんど走行していない状態
- 実際に一般ユーザーの所有履歴はない
- 新車に比べて安価である
といった点が挙げられます。
本来であれば、ディーラーで販売される新車は、ナンバープレートを登録するまでは「未登録車」となり、ナンバー取得をして一般ユーザーに納車された時点で「中古車」となります。
しかし新古車の場合は、ナンバー取得はしているもののディーラー内での少しの稼働のみで一般ユーザーが使用した経歴がない状態です。
したがって、新車に限りなく近い状態の中古車を新古車と言っているのです。
どうして『新古車』が市場に出てくるの?
ではなぜナンバーを取得したにも関わらず、ユーザーに納車されずに新古車として市場に出回るのでしょうか?
その理由は意外なところにありました。1番多いのは『ディーラーのノルマ対策』です。
悲しい話ではありますが、ディーラーで働く営業さんはメーカーから販売ノルマを課されている場合があり、そのノルマ達成のために 自社で一旦ナンバーを登録して販売実績を作るといったことがあります。これが『自社登録車』と呼ばれるものです。
登録された時点で「中古車」扱いとなるため、新車より安く販売されるのです。
ただ念の為お伝えしておくと、筆者が中古車ディーラーで勤務していた2015年あたりには、すでにそのような風潮は「強制できないもの」と考えられていました。
おそらく、今ではだいぶ自由な風潮になっているのではないでしょうか?
また、試乗用車両や、展示用の車両の入れ替えによって生じる『試乗車・展示に使用された車両』や、稀ですがお客様が契約したものの、急な事情でキャンセルとなった『キャンセル車両』も、新古車として販売されることがあります。
またこちらも稀ですが、企業が一時的に登録したもののほとんど使用されずに売却された車両も新古車市場に出回ることがあります。
『新古車』として販売される車両は出所がわかっていることも多く、どのような経緯で「新古車」となったのか営業さんが教えてくれることも多いので、安心して購入できる点が嬉しいですね。
新古車のメリット・デメリット

このような経緯で生まれる新古車ですが、購入にあたっては当然メリット、デメリットがあります。
この章を読めば、車を購入する際に新古車を購入するかための判断人がわかりやすくメリデメを把握し判断できるかもしれません。
新古車のメリット
1.新車より安く買える
これが新古車の最大のメリットとも言えるでしょう。中古車扱いとなるため、ほとんど未使用車であっても新車価格よりも数十万円安くなることが多く、お得に購入できます。
2.納車が早い
最近は半導体不足による生産スピードが落ちていることもあり、新車を注文しても半年待ち、1年待ちなんてこともザラです。時には「販売ストップ中です」なんてことも。
しかし、新古車の場合はすでに車両がその場にあり、登録済みなので注文後すぐに納車可能です。
なお、これは一般的なデメリットではないためこちらに記載しますが、上記の理由により人気車両の新古車が転売状態となり、なんと新車価格より上回ってしまった時期もありました。
そのため、今でも一部の新古車では購入価格が上がる可能性もあるので要注意です。
3.車両の状態が良い
ほぼ新車同然で傷や汚れが少ないのも特徴です。
一般ユーザーが使用していたわけではないので、タバコの匂いやペットの匂いがついていることもありません。そのため、不快感を感じずに購入することができます。
また一般的な中古車に比べ、走行距離が少ないのもメリットです。
新古車のデメリット
1.メーカー保証期間が短くなる
メーカー保証期間は、ナンバーの初回登録日からカウントされているため、保証期間が減っている可能性があります。新車との価格がそこまで変わらない場合、受けられる恩恵がその分減ってしまうのは痛手かもしれません。
2.車種・カラー・オプションの選択肢が少ない
新古車はすでに登録された車なので、一般的な新車と同じように注文時にカスタマイズすることはできません。安くても派手すぎるカラーリングや、どうしても必要なオプションなどがついていない場合があります。
3.リセールバリュー(再販価値)が新車より低い
中古車サイトを見ていると気づくかと思いますが、検索チェックボックスに1オーナーかどうか、を確認できる事項があります。
実は中古車買取市場では、1オーナー車かどうかは重要なポイントでもあります。
新古車はすでに登録済みのため、売却時に「2オーナー目扱い」となり査定額が下がる可能性があります。
ですが、新古車が広く広まってきた昨今ではそういった傾向も薄まりつつあるようです。
外車の新古車を購入できる場所とは?
外車の新古車(未使用車)はどこで購入できるのでしょうか? 主な購入先として以下のような店舗があります。
正規ディーラー
- メルセデス・ベンツ認定中古車
- BMW 認定中古車
- アウディ認定中古車
- フォルクスワーゲン認定中古車
各輸入車メーカーの認定中古車取り扱い店舗であれば、メーカー保証がついた新古車を購入できます。また、ディーラー由来の新古車が多いため、どういった理由で新古車となったかも気軽に聞くことができます。
ちなみにヤナセでは、メルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲン、アウディなどがメインですが、それ以外のメーカーの新古車も取り扱っています。
公式サイトでも検索することができますので、興味のある方は見てみるとよいでしょう。
一般的な中古車販売店
大手中古車販売店などでは、新古車の販売も多くされています。また、近年では新古車専門店も登場しており、その店舗にて輸入車を探すことも可能です。
ほかにもカーセンサーやグーネットでは「新古車」を選択できるチェックボックスがあるので、「お探しの車両で新古車」を全国幅広く検索することができます。
新古車の買い方と注意点
この記事を読んで、新古車の購入を視野に入れる人もいるでしょう。「新古車」と言えども購入する際には、いくつかの気を付けるべきポイントがあります。
この章では、新古車を買う上での注意点を紹介します。
走行距離の確認
新古車とはいえ、走行距離がある場合があります。
とくにディーラーの試乗車や展示車だった場合には、思った以上に走行していることもあるため事前に確認しましょう。
走行距離が最初から伸びている場合、手放す際の下取りに影響が出る可能性があります。
保証期間の確認
メーカー保証はナンバーの初回登録日から開始されます。そのため、新車より保証期間が短くなっている可能性も大いに考えられます。
保証期間があまりにも短いと、値引き価格に対して受けられる恩恵が見合わない場合もあります。
購入時に保証の残り期間や延長できるかどうかを確認することが大切です。
相場価格との比較
新古車はお得に購入できることが多いですが、必ずしもすべての車両が割安とは限りません。
インターネットなどを使って複数の販売店を比較し、本当にお得なのか、またその価格が割に合っているのかどうかを見極めることが大切です。
まとめ
新古車について紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
カラーリングやカスタムなど、こだわりが少ない場合、新車とほぼ変わらない状態の車両をお得に購入できることがわかったかと思います。
新車では手の届かなかった憧れの車が、新古車であればギリギリ手が届く!なんてこともあるかもしれません。
もし最新モデルで憧れの車があるのならば、自分に最適な1台が見つかることを祈って、ぜひディーラーパトロールと、中古車サイトパトロールは欠かさずに行ってくださいね。
新古車で思わぬ出会いがある場合もあります。