外車・輸入車から国産車への乗り換えメリット&おすすめの車
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新しい車の購入を検討する際に、「今まで輸入車に乗ってきたけど、車両価格や燃費を考えて次は国産車を購入しようかな…」と迷う方もいるのではないでしょうか。
日本の気候や走行環境に適した設計となっている国産車はメリットもたくさんある一方、今まで輸入車を愛用してきた方にとっては物足りない点も。
今回は国産車から輸入車に乗り換える前に知っておきたいポイントや違いを解説していきます。
国産車と輸入車の違い
国産車と輸入車は、まず車づくりにおいて重視しているポイントが大きく異なります。
国産車が重視しているポイントは「燃費性能」と「コストパフォーマンス」です。
日本では、ハイブリッドカーなどのエコカーが開発される以前から低燃費・軽量化を目指して技術革新してきたことから、輸入車と比べて全般的に低燃費となっています。
また、車を短期間で乗り換える習慣がある日本では、同等クラスの車種でも輸入車より50~100万円ほど購入価格が安くなっています。
加えて、修理費用や維持費についても、輸入車より国産車の方が安いことが多くなっています。
一方、輸入車が重視しているポイントは「高速走行での安定走行性」と「デザイン性」。
欧州やアメリカでは、制限速度が110キロメートルを超えるような道路が続くことも珍しくなく、高速運転時の安全性や安定性が重視されます。
特に直進安定性の高さやカーブを曲がるときの修正舵の少なさなどは、国産車と比べて輸入車の性能の方が高くなっています。
また、輸入車を購入する方が一番魅力的に思っているであろう特徴がデザイン性の高さです。機能性を重視するあまり、ともするとデザイン性に欠けてしまう国産車。
輸入車は、ブランドごとの特色あるアイコニックな外装デザインが多いだけでなく、インテリアについても細部までこだわっているメーカーが多いのが特徴です。
外車・輸入車から国産車に乗り換えるメリット
輸入車から国産車に乗り替えると、輸入車とは異なるさまざまなメリットがあります。
以下より詳しく見ていきましょう。
燃費の良い車が多い
輸入車と比較して、最もよく挙げられるメリットが燃費の良さ。現在ではハイブリッドカーなどのエコカーが増えており、さらに燃費の良い車が増えています。
なお、CO2排出量規制が強化され、環境への配慮が車作りに求められるようになり、近年では欧州車でも燃費性能の高い車が続々とリリースされています。
しかし、環境に配慮した車について、国産車では街乗りで燃費の良さを発揮する「ハイブリッドモデル」が主流である一方、輸入車は長距離運転で燃費の良さを発揮する「ダウンサイジングターボ」や「クリーンディーゼルエンジン」が主流となっています。
市街地での運転やストップ&ゴーを繰り返すことの多い日本の運転においては、その燃費の良さが十分に発揮されるのは、やはり国産車のハイブリッドカーが一番ではないでしょうか。
修理費用や維持費が安い
国産車は輸入車と比べて、購入費用だけでなく修理費用も安いことが多いです。
また、日本の環境に合わせてつくられた国産車は、輸入車に比べて壊れにくく、また修理回数も少ない傾向があります。
そのため、輸入車に比べるとトータルの修理費用は抑えられるでしょう。
また重量税においても、同じ排気量の車で比較しても輸入車より国産車の方が軽量なケースが多いため安く済みます。
総じてランニングコストにおいては、国産車は輸入車よりも出費が抑えられると言えるでしょう。
修理が早く完了する
国産車は輸入車と比べて、故障時の修理が早く完了することが多いです。
輸入車を修理する場合、修理に必要な部品や工具が国内の整備工場などになく、海外から取り寄せることもあり、部品や工具の到着に時間を要する可能性があります。
また、輸入車は国産車と比べて部品数が多く、複雑な手間が発生することが多いため、修理に時間がかかってしまうことが多いです。修理工場やディーラーによっては、限られたエンジニアのみしか輸入車を修理できないこともあるため、そのエンジニアの手が空くまで待たなくてはいけない可能性もあります。
車を生活の足として使用している方には、代車の手配や引き取りの手間を考えると、国産車の方が利便性が高いのではないでしょうか。
輸入車に比べ保険が安い?
「輸入車は保険料が高い」という噂を耳にすることがあるかと思いますが、これについては半分正しくて半分違うとも言えます。
これには保険料の決定に、「型式別料率クラス」というものが適用されていることが関係しています。
型式別料率クラスとは、車の型式ごとの事故実績によって算出される数値で、現在多くの保険会社がこの数値をもとに保険料を決めています。
そのため、事故率の高い車や盗難リスクの高い車、修理費が高い車は料率クラスが高く設定されています。
したがって、国産車だから安くなるというわけではなく、料率クラスが低い数字に国産車が多いというのが正解です。
国産車に乗り換える際に保険料を安くしたい人は、買い替えたい車の型式別料率クラスについても調べておくと良いでしょう。
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タイプ別おすすめの国産車
輸入車から国産車に乗り換えるにあたって重視したいポイント別におすすめの国産車をご紹介します。
高級感のある車に乗りたい
トヨタ センチュリー
センチュリーは約60年に渡り愛されてきたトヨタが誇る最高級乗用車です。
皇室や世界からの来賓者、官公庁・企業の公用車・役員車として活用される場合が多い、日本でも有数の格式ある車です。
1967年の発売以来、長らくセダンモデルのみが販売されていましたが、2023年9月にはSUVタイプが発売され話題になりました。
トヨタ ハリアー
数ある国産SUVの中でもワンランク上の存在感を放っているのがハリアー。
SUVの持つ機能性や機動性を備えながら、高級車のようなラグジュアリーな空間が組み合わさった、新しいジャンルの車として1997年にデビューしました。
現行モデルは水滴をイメージした流線型の洗練された内装や、多機能で上質なデザインのインテリアが特徴的です。
レクサス LM
LMはもとは海外のみでの販売だったレクサス唯一のミニバンで、2023年10月に国内でも販売が始まりました。
レクサス自身が「ラグジュアリームーバー」と謳っているとおり、他の国産車とは一線を画すハイレベルの機能やインテリアが満載です。
オットマンやリラクゼーション機能付きの後部座席、48インチの大型ディスプレイ、冷蔵庫など、まさに動くリビングのような贅沢なミニバンです。
快適性の高い車に乗りたい
トヨタ クラウン
クラウンはトヨタのみならず日本を代表する高級車であり、トヨタの中で最も長い歴史を持つブランドです。
官公庁・企業の公用車・役員車、来賓の送迎車などとして使用されるセダンモデルの印象が強いクラウンですが、現在ではクロスオーバー、スポーツなどのモデルも販売されています。
そして2024年中頃には、待望のワゴンとSUVをかけ合わせたエステートが販売される予定です。
マッサージのようなリフレッシュシート、フットレスト、ヘッドレストピロー、ナノイーXの放出など、クラウンには車内で快適に過ごすことのできる機能が満載です。
トヨタ アルファード
数多くあるトヨタのミニバンの中でもラグジュアリー感がある、ラージサイズのミニバンです。
トヨタのミニバンとして人気のノアやヴォクシーよりも大きなサイズで、室内は広く開放的なため、移動中もゆったりと快適に過ごすことができます。
スライドドアの開け閉めの静粛性やサルーンのような快適な乗り心地など、すべての人が心地よく乗ることのできる設計になっています。
走行性能の高い車に乗りたい
トヨタ ランドクルーザー
日本を代表するクロスカントリーSUVとして、日本のみならず世界各国で人気を集めるランドクルーザー。
最大の特長は、なんといっても「どんな悪路でも走行可能な走行走破性」です。
未舗装路・山道・砂利道・泥道・深雪路・岩場など、他の一般的な自動車では走行不可能な悪路でも走り切ります。
その走行性能の高さは、広大な未舗装路の多い北米やオーストラリア、砂漠を進む中東などでも活用されるほどの実力です。
維持費の安い車に乗りたい
トヨタ アクア
アクアは「世界NO.1の低燃費カー」と謳って2011年に発売されたコンパクトカー。
技術の進んだ現在でも世界トップクラスの燃費性能を保っています。
カタログ燃費はWLTCモード(市街地・郊外・高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード)で 29.3㎞/L~35.8㎞/Lを実現。
低燃費車が多い国産車の中でも圧倒的な低燃の良さで、ガソリン代をかなり節約することができます。
また、アクアはカラーバリエーションが豊富で、自分好みのボディーカラーを選ぶことができるのも魅力の1つ。
シンプルなモノトーン11色と個性的で目を引くツートーン6色が用意されており、どの色にするか迷うほどのバリエーションの豊富さも売りです。
ホンダ フィット
2001年の発売以来、コンパクトカーの定番として人気を集め、海外でも愛され続けている車です(海外での販売名はジャズ)。
カタログ燃費はWLTCモードで、ハイブリッド車が23.5〜30.2km/L、ガソリン車が16.0〜18.7km/Lとなっています。フィットはモデルチェンジを重ねるたびに燃費性能が向上しているので、今後発売されるモデルはさらに燃費が良くなるでしょう。
フィットは小回りがききやすく、運転しやすいサイズながらも、広々とした室内空間があるのも魅力です。
特に後部座席はゆとりがあるためファミリーカーとしてもおすすめです。
三菱 エクリプス クロス PHEV
エクリプス クロスPHEVは、オンロードもオフロードも安定走行できる走行性能の高さで人気を集めるSUVです。
オフロード走行に強いSUVというと燃費性能が低いイメージがありますが、エクリプス クロスPHEVはWLTCモードのカタログ燃費が15.7km/L~16.5km/Lと、一般的なミドルサイズのクロスオーバーSUVと遜色ない燃費を実現しています。
「豪快な走りを楽しみたい、だけど燃費性能も気になる」という方にぴったりのSUVです。
マツダ CX-5
国産車のミドルクラスSUVの中でも、高級感を感じさせる外装が人気のCX-5。
そのディーゼル車は、同クラスのミドルクラスSUVのハイブリッド車と比べても遜色ないレベルの燃費性能。WLTCモードのカタログ燃費が13.9km/L~1.5km/Lとなっています。
なお、乗り方や季節にもよりますが、同クラスのハイブリッドカーの方がカタログ燃費が良い場合でも、ガソリンより軽油の方が安いことを考慮すると、ディーゼル車の方が燃料費を抑えることができるでしょう。
また、エンジン最大出力が190馬力と、競合となる同クラスのSUVよりもエンジン出力が圧倒的に高いため、燃費も走行性も求める方におすすめです。
トヨタ ヤリスクロス
トヨタのコンパクトカー「ヤリス」の兄弟車として2020年8月に販売開始されたコンパクトSUV・ヤリスクロス。
SUVでありながら197万7,000円~という手頃な価格であることもさることながら、ハイブリッド車はWLTCモードのカタログ燃費が30.8km/Lと、同クラスの車の中でも世界トップクラスの燃費性能を持つことも人気の理由です。
シートアレンジが豊富なのでゲージルームも広く使え、自転車を積み込むことも可能。
キャンプや旅行などのレジャーに幅広く使える一台です。
トヨタ シエンタ
トヨタ車で最小サイズのミニバンで、5人乗りと7人乗りが展開されているシエンタ。
そのハイブリッドモデルは、5人乗りでWLTCモードのカタログ燃費が28.8km/L~、7人乗りで28.5km/L~となっています。
特に7人乗りについては、同クラスのミニバンと比べて高い燃費性能を有しています。
また、足先を出し入れするだけでスライドドアが自動開閉する機能である「ハンズフリーデュアルパワースライドドア」を搭載。
子供を抱っこしている時や、たくさんの買い物をした時などの両手ふさがっているときにも開閉しやすく、ファミリーカーとしておすすめの車です。
かっこいい車に乗りたい
光岡自動車 ヒミコ
国産車をベースに個性的な改造を施し、唯一無二の車を製造していることで知られる光岡自動車。
ヒミコはマツダの2人乗りオープンカーである「ロードスター」をベースに、ロングノーズとショートデッキが目を引く一台。
クラシカルな色合いや内外装もヒミコの人気の理由です。
特に2024年モデルでは、メーカーオプションであった七宝焼グリルバッチやカラードアッパートリムを標準装備としたほか、ボディカラーに新色4色を追加した7色展開となっています。
なお、2024年分の生産台数10台についてはすでに完売となっています。
レクサス LC コンバーチブル
LCはレクサスの誇るラグジュアリークーペシリーズで、LC コンバーチブルはその4人乗りオープンカーです。
レクサスならではの高級感あるデザインと爽快な走り心地が特長です。
カラーバリエーションが豊富で、10種類のボディカラー・4種類のインテリアカラー・インテリアカラーに合わせて、ルーフカラーも3種類から選択可能。
これらをそれぞれ自分好みで選ぶことができるため、まさに自分だけのオリジナルとなるお気に入りの一台を作り上げることができます。
日産 フェアレディZ
1969年の発売以来、日本を代表するスポーツカーとして人気を博しているクーペタイプの車。
最新の2024年モデルは6代目の後期型となります。
ワイド&ローなボディ、最大出力298kW・最大トルクは475N・mの力強い走りを楽しめるエンジンと、スポーツカーらしいかっこよさを持つ車です。
さらに専用チューニングを施しパワーアップした「フェアレディZ NISMO」は、フェアレディZの中でも最上級グレード。
現在のところ、すでにフェアレディZを注文したオーナーのみを対象とした振替販売となっていて、さらに価値を高めています。
個性的な車に乗りたい
日産 ジューク
コンパクトサイズのクロスオーバーSUVの先駆けともいえる存在のジューク。
数あるSUVの中でも一度見たら忘れらない個性の際立つ見た目が特徴です。
ボンネットには切れ長の目のような車幅灯があり、丸目のフロントライトがバンパーに装着されています。
また、インテリアも個性的なデザインで、まるでバイクのようなスポーティーな内装となっています。
なお、ジュークは2019年12月で国内生産終了となったため、現在購入できるのは中古車のみとなっています。
光岡自動車 ビュートストーリー
コンパクトカー「トヨタ ヤリス」をベースに、英国車風のデザインに改造したのがビュートストーリーです。
丸形ヘッドランプやハート型グリルなど、前代までの「日産 マーチ」をベースとしたビュートから引き継がれるかわいらしさはそのままに、やさしさの加わったデザインとなっています。
マーチが2022年に販売終了したため、ビュートストーリーも現在は中古車のみでしか入手できない車両となっています。
外車・輸入車から国産車に乗り換える際に注意したいポイント
国産車の特性やおすすめの国産車がわかったところで、最後に輸入車から国産車に乗り換える際に注意したいポイントを解説します。
盗難されやすい車種には注意!
国産車の中には盗難の被害に遭いやすい車種があります。
最も盗難件数の多い車種について、ここ数年は毎年トヨタ プリウスとトヨタ ランドクルーザーがワースト1位と2位を占めています。
この2車種が盗難されやすい理由は、国内だけでなく海外でも非常に人気があり、中古車として海外に輸出をし、利益を得ようとする窃盗犯がいるからです。
車両本体だけでなく、パーツとしての価値も高いことから、バラバラに解体して海外に不正輸出されることもあるようです。
同様の理由で、世界各国から人気のあるトヨタ ハイエースも毎年上位にランクインしています。
高級な車種も窃盗されやすく、トヨタ アルファードやトヨタ クラウン、レクサス全般などがランクインしています。
なお、毎年盗難件数ワースト10にランクインする車種はトヨタ車とレクサス車がほとんどを占めています。
これは、世界各国でトヨタブランドの信頼性が高く、海外需要が高いため、リセールバリューを狙う窃盗犯に目をつけられてしまうからです。
トヨタ車やレクサス車だけでなくすべての車に言えますが、新車購入時はイモビライザーをつける、ハンドルロック機能をつけるなど、しっかり盗難防止策を講じるようにしましょう。
国産車ディーラーでは輸入車の下取りを渋られることがある
輸入車から国産車に乗り換える際に、国産車ディーラーに今まで乗っていた輸入車の下取りを依頼するケースがあるかと思います。
しかしこの場合、下取りをすぐに引き受けてくれなかったり、思っていたよりも下取り額が低かったりすることがあります。
理由としては、「輸入車の販売経路の確保が難しい」「輸入車は相場の変動が激しい」「国産車と比べて需要が少ない」と考えていることが挙げられます。
したがって、輸入車から国産車に乗り換える場合は、輸入車専門の中古車買取業者への買取を依頼することをおすすめします。
輸入車から国産車に乗り換える場合に知っておきたいポイントを詳しく見ていきました。
日本の走行環境を念頭に置いて造られた国産車は、輸入車にはないメリットがたくさんある一方で、国産車を所有するにあたって注意しなければいけないポイントもお分かりいただけたと思います。
今回のポイントを頭の隅に置きながら、ぜひお気に入りの一台を購入してくださいね!
なお、今回のように国産車への乗り換えをする際は、ぜひ『外車バトン』での買い取りをご検討ください。
『外車バトン』は輸入車の買取を専門としており、輸入車の専門知識をもったプロが査定します。
特に限定モデルや希少車、カスタマイズなど通常の買取店では見逃されがちなポイントも、外車専門のプロが見逃さずプラス査定し高額買取に結び付けます。
愛情を注いだあなたの外車を高く売るなら、外車買取専門の外車バトンにおまかせください!