メルセデス・ベンツとメルセデスAMGの違いと特徴
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メルセデス・ベンツといえば、車好きではなくても誰もが耳にしたことのあるドイツの高級自動車メーカー。
「AMG」とは、メルセデス・ベンツから出ているサブブランドのこと。スリーポインテッドスターが特徴のメルセデス・ベンツ車をベースにパワーアップした、際立ってすぐれたパフォーマンスを発揮するブランドです。
しかし、AMGについてはまだよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
今回はこの「メルセデス・ベンツAMG」についてくわしくお伝えします。
ベンツに乗りたいけど「メルセデス・ベンツとメルセデスAMGの違いが分からない」「何を基準にしてどちらを選んだらいいのか分からない」と悩んでいるかたは、ぜひ参考にしてみください!
メルセデスAMGの成り立ち
高級車の代名詞ともいえるドイツの自動車メーカー「メルセデス・ベンツ」は、1890年代にカール・ベンツが創設しました。
もともとはダイムラーAGの傘下でしたが、ダイムラーが2022年2月1日に社名を「メルセデス・ベンツグループ」に変更しました。
「メルセデスAMG」はメルセデス・ベンツとはレースエンジンを製作する独立チューナーでした。
1967年に創設された「AMG」。創立者である「ハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Hans-Werner Aufrecht)」と兄の「フリードリッヒ」、エンジニアの「エルハルト・メルヒャー(Erhard Melcher)」の3人で創業され、アウフレヒトの生まれ故郷であるグローサスパッハ(Großaspach)頭文字を取ってAMG社となりました。
1999年にダイムラークライスラーに買収されましたが、ベンツをAMGがチューニングしたモデルは「AMGモデル」と呼ばれ、メルセデス・ベンツのサブブランドとなりました。
メルセデス・マイバッハもAMGと同様メルセデス・ベンツのサブブランドです。
メルセデスAMGのエンブレム
ハイブランド車の象徴ともいえるメルセデスAMGのエンブレムは2種類あります。1つは月桂樹とリンゴのエンブレム、もう1つはAMGのロゴの入ったエンブレムです。
月桂樹とリンゴのエンブレムは、メルセデス・ベンツとともにレースの勝者を目指す意気込みの象徴として、メルセデス・ベンツと同じく枠部分に月桂樹があしらわれています。左側の清い水とりんごの樹は、ドイツの南東部にあるAMG社の生産拠点「アファルターバッハ」の名前に由来。アファルターはリンゴの樹、バッハは水を表しています。
そして右側のカムシャフトとバルブは、卓越したエンジン開発技術を表現。開発や製造に携わる人々の強い願いが込められたシンボル。
このエンブレムが設置されている箇所はモデルによって異なりますが、新型のCLAやGLS、SLにはこのAMGのエンブレムが採用されています。
車のリア部分にはAMGのロゴが入ったエンブレムとモデル名が設置されています。AMGのエンブレムは位置が決まっていますが時期により装着位置が異なります。2010年頃以前のモデルのエンブレムは左にモデル名、右にAMGエンブレムの配置となっていました。
2010年頃以降のモデルでは配置が逆となりは左にAMG、右にモデル名になっています。
メルセデス・ベンツとメルセデスAMGの違い
メルセデスAMGはハイパフォーマンスを発揮する最上級グレード。高級感を押し出した「メルセデス・マイバッハ」とは正反対の位置づけです。
メルセデスAMGの最大の、サーキットを駆け抜けるほどのハイパフォーマンス仕様。標準車をチューンしたハイスペックエンジンやサスペンションを搭載し、サーキット走行で高いパフォーマンスを発揮できます。
スポーティーでハードな乗り心地とエンターテイメントを楽しめることもAMGの大きな特徴。若々しさと刺激が大きな魅力です。
一部の日本販売モデルではAMG車をよりグレードアップさせたパッケージオプションが販売されています。以前のAMGロゴ入りスピードメーターはリミッターがなく、300kmまで刻まれていたことも。
AMGのモデルラインナップはコンパクトカーからセダン、クーペ、SUV等多岐にわたります。そのほとんどがメルセデス・ベンツ車をさらに高性能にしたものです。
昔はドイツ語読みの「アーマーゲー」と呼ばれていたこともありますが、読み方はそのまま「エーエムジー」です。
メルセデスAMGとAMGラインの違い
メルセデス・ベンツからもAMGラインというものが存在します。
通常のメルセデス・ベンツのモデルに追加オプションとして、バンパーやホイールなどをAMG仕様に変更することができます。
これによって外観はメルセデスAMGにかなり近づけることができるため、ベンツオーナーの間では人気のあるパッケージオプションになります。
ただし、エンジンはメルセデス・ベンツと同じになるため、始動したときのエンジン音や走行性に違いがはっきりと表れます。
メルセデスAMGの見分け方
まず、オリジナルのメルセデス・ベンツとメルセデスAMGの見分け方について。
メルセデスAMGには当然ながらAMGのエンブレムがあります。リアエンドには左にAMGエンブレム、リアエンド右にはモデルをあらわす数字2桁のエンブレムがついています。
ロゴ以外の外観で見分けるポイントもいくつかあります。
足回りについては、アルミホイールやブレーキキャリパーはAMGライン専用のものが装着されています。マフラー部はベンツが2本出しに対し、AMGのマフラーは左右4本出しとなっています。
なお、現行モデルにおいて一番違いが分かりやすいのはグリル部分。ベンツはダイヤモンドメッシュグリルを採用し、AMGでは格子状のパナメリカーナグリルとなっています。
ほか、フロントバンパーやマフラーなど細かい形状や加飾部分に違いがあります。
ただし、先に述べたように外装についてはAMGラインやエクステリアパーツの取り換えたりできるので、ぱっと見では目の前にある車両がはたしてメルセデス・ベンツなのかメルセデスAMGなのか見分けるのは難しいでしょう。
微妙に異なるボディーの形状やグリルやエアロデザインも、カスタムショップに依頼することでかなり近づけることが可能なので、そこまでカスタムをしていると正直素人には見分けがつかないと思われます。
外装以外で見分けるポイントはやはりエンジン音になります。
もともとエンジンメーカーであったAMGが最も力を入れているのは走りの性能を司るエンジンで、メルセデス・ベンツとメルセデスAMGで異なる部分です。ベンツのAMGラインでもオプション装備はできません。
例えばメルセデスとAMGで同じモデルであっても、気筒数や排気量、最高出力や最大トルクにはかなり違いがります。
その違いはアイドリング時、加速した時のエンジン音ではっきりと分かります。AMG車は地響きするようなエンジン音が印象的です。
機会があればYoutubeで音を聞き比べてみてはいかがでしょうか。
おすすめのメルセデスAMG
メルセデスAMGの主な人気モデルを7つ紹介します。
AMG A45 S 4MATIC
2リッター直列4気筒ターボを搭載したハイパフォーマンスモデル。最高出力421ps、最大トルク500Nmを発生させます。トランスミッションはデュアル・クラッチタイプの8段自動MTを介し、駆動方式はトルク可変配分型の4WD。トルクは走行状況によって、自動で可変制御します。悪路やサーキットのコーナリングなどにおいて、安定して最適なトラクションを獲得できるのです。
ドライブモードに「RACE」ドリフトモードを備え、サーキット走行も思いのまま。
AMG専用パーツを惜しみなく使用したインテリアはスポーティーで、人工皮革が使われたステアリングホイールやシートが高級感を演出します。
AMG C43 4MATIC
2022年に登場したC43は2リッター直列4気筒ターボエンジン「M139」を搭載。新開発の電動ターボを組み込んだガソリンエンジンで、408ps/500Nmを発揮します。F1の技術が凝縮された電動ターボチャージャーを搭載した量産車としは世界初。
Cクラスらしいなめらかでスタイリッシュなフォルムも魅力です。
現行モデルは大画面ディスプレイを使用した「コクピットディスプレイ」や、安定したドライブをサポートするシートなど高級感あふれるインテリアも充実しています。
AMG E53 4MATIC+
最新の3リッター直列6気筒ターボエンジンとISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を搭載するメルセデスAMG E53 4MATIC+では最高出力435ps、最大トルク520N/mにパワーアップ。ISGと電動スーパーチャージャーを組み合わせたハイパフォーマンスには圧倒させられるもの。
エクステリアは深いエアダムに20インチの大径タイヤが存在感を放っています。インテリアはスタイリッシュなシートにずっしりとしたステアリングホイールが秀逸。足回りは「AMGライドコントロール+」を搭載し、ドライビングダイナミクスと快適性を兼ね備えます。
新世代直列6気筒エンジンにはディーゼル仕様もあり、アウトドアやゴルフ、長距離ドライブに最適です。
AMG G63
メルセデス・ベンツの伝統的ラダーフレームのクロスカントリーといえば、585psの4リッターV8気筒直噴DOHCツインターボエンジンを搭載した本格オフローダーSUV・Gクラス。トランスミッションは9段ATが組み合わせられます。
1979年に登場から2018年に大幅改良があったものの、その武骨な姿はほぼ変わっていません。今日まで続く絶大な人気は衰えるどころか増すばかり。あえてクロカン的な様式を楽しみたい人々を魅了します。
いかつい外見とは裏腹に、AMGらしいスポーティーな内装が魅力的。
最低地上高が240mmもあり、運転席からの眺望は抜群。意外にも取り回しが優れているのもポイント。
AMG CLA45
CLA45に搭載されているエンジンは、世界でもトップクラスの2リッター4気筒ターボエンジンとして有名。街中ではゆったりした走りを、高速道路では力強い加速と走行性能を発揮します。
ピエゾインジェクターによるスプレーガイド式直噴やマルチスパークイグニッションなどの機能は、燃費を11.5km/Lまで下げてくれる優れもの。
AMG GTクーペ
AMG GTクーペは2014年に登場したメルセデスAMGの高性能2ドアクーペ。2023年に米国で2代目となる新型AMG GTクーペが発表されました。ボディサイズは全長4728mm×全幅1984mm×全高1354mm、ホイールベースは2700mmです。
デザインはこの長いホイールベースと短いオーバーハングにより、コンパクトかつパワフルな外観となっています。また深くてワイドなAMG特有のラジエターグリルが圧倒的な存在感を醸し出します。さらにデジタルライトを標準装備したヘッドライトが個性的。
AMG SLC43
2016年の大幅改良時に、従来の「AMGSLK55」から「AMG SLC43」へ名称が変更されました
AMG SLC43はメルセデス・ベンツの小型オープンスポーツカー『SLK』を大幅に改良したモデル。2019年登場のモデルで、新開発の直噴3リッターV型6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載します。
排気量を2.5リッターもダウンサイズしたものの、高出力367PS、最大トルク520N/mを記録。メルセデスAMG SLC43の2019年モデルではこのエンジンがさらにパワーアップ。最大出力は367hpから385hpへと18hpも引き上げられたのです。
先進運転支援システム(ADAS)もさらに充実。アクティブLEDヘッドランプとアダプティブハイビームアシストを標準装備しています。
一口にメルセデスといってもメルセデス・ベンツをはじめとしてメルセデスAMG、メルセデス・マイバッハ、メルセデスEQなどのサブブランドが展開されています。
メルセデス・ベンツ社と見た目はほぼ同じですが、よく見てみると違う点がたくさんことに気づきます。外観や性能など、それぞれの違いをよく理解すると、どちらが自分の使い方に合っているか見えてくるかもしれませんね。
メルセデス・ベンツとメルセデスAMGはいずれもすぐれた人気の車です。どちらにしようか悩んでいる方の参考になれば幸いです。