
すべてのクルマ好きの原点でありロマンでもあるMT車。今ではスープラですらATのみの生産だったりとその存在はもはや絶滅危惧種のようです。
そしてついに2025年4月からは教習所のカリキュラムも変更となり、原則ATでの免許取得が基本となります。
MT免許は従来の限定解除のような扱いとなるそうです。
そんなイリオモテヤマネコのようなMT車ですが、今回は2025年の現在でも新車で乗れる輸入車とおすすめの中古輸入車を紹介します。
MT免許取得はどう変更される?

2025年4月より道路交通法施行規則の一部が改正され、自動車教習所の教習において最初からMT車を選択することが不可能となります。
MT免許を取得したい人は、まずはAT免許を取得し、その後MT免許へと限定解除する流れとなります。
筆者がMT免許を取得したドライビングスクールを覗いてみると、2025年2月現在ではまだAT免許とMT免許両方のコースが紹介されていました。
しかし掲示板には、法改正により4月以降の卒業となった場合は追加料金をもらう可能性があると貼りだされていました。
また、首都圏のドライビングスクール(筆者が中型二輪免許を取得した鬼教習所)では、すでにMT免許コースはなくなっているようでした。
30代前半の筆者としては、2007年以前に免許を取得した諸先輩方の「俺の免許だとコレ(中型車8tに限る)が運転できるんだよ〜」が心底うらやましいのですが、今後はMT免許そのものが自慢となり、いずれ若者から「マニュアル⋯?って、なんですか?」と言われる日もそう遠くなくなるかもしれませんね。
新車で乗れる輸入車MT9選
年々市場から消えていく新車MT輸入車、2025年2月現在で購入できる車両はとうとう9車種となってしまいました。この章では、最後の砦となる新車9車種について紹介します。
ポルシェ 911、ポルシェ 718
スポーツカーの代名詞とも言えるポルシェには、まだ2車種のMT車が残っています。
ランボルギーニやフェラーリなどラグジュアリースポーツカーの同志たちが次々MT車を廃止にするなか、いまだにMT車を量産してくれているポルシェには頭が上がりません。
スポーツカーの中でもとくにアイコニックなのが911です。2023年には初代デビューから60周年を迎えました。
カレラGT3は911では初めてとなる電動化を実施していますが、同じくカレラTにはMTを引き続き採用する太っ腹ぶり。
MT好き最後のオアシスとなるかもしれません。
長らくポルシェファンを唸らせてきたケイマンとスパイダーは、2016年より718という名前を冠しています。
そしてケイマンとスパイダーどちらにもMT車が設定されているので嬉しいですね。
この2台は台数も多く、中古で手軽に手に入るのも魅力的です。
ルーフ SCR
ポルシェ専門のコンプリートカーブランド、ルーフ。1970年代から911ベースのマシンを独自に開発してきたその腕は本物です。
そのため、現在販売しているSCRは見た目は911ですが中身はほぼオリジナル開発というから驚きです。
6速MTを積んだSCRは日本で乗ればより一層目立つこと間違いなしですね。
アバルト 695、アバルト F595
1949年にイタリアで設立されたサソリのマークが特徴的なアバルト。
695もF695も同じくフィアットの500をベースとしているため、500が存在している限り存在し続けるはずでした。
しかし、500は生産終了を発表、日本向けの生産も昨年(2024年)5月に終了し、在庫のみの販売となりました。
残り9車種のうち、3車種がなくなる日はもうすぐそこまできています。
フィアット 500
幅広い世代にファンのいるフィアット500は、手の伸ばしやすい価格帯、愛嬌のある表情でAセグコンパクトの中心を走ってきましたが、とうとう生産終了が発表されました。
2025年2月現在の在庫はMT車のみとなっています。
ルノー メガーヌ
「どれもこれも生産終了じゃないか!」と悲痛な声が聞こえてきそうですが、メガーヌも生産終了が発表されているモデルの1つです。
25年2月現在、最終モデルとなるウルティムが全世界1,976台限定で販売されています。
現行のMTモデルとしては、高額すぎずコンパクトすぎずちょうどいいクルマだけに、こちらも生産終了が惜しまれます。
ケータハム セブン

首都圏を走っていると意外と見かけるケータハム。ロータスから製造権を引き継ぐことでセブンを生産し続けています。
エクステリア、インテリアともに完全なるクラシックカーであるにもかかわらず、現代に生産された新車が購入できる特殊なメーカーとも言えます。
所有しているだけで資産となりそうなケータハムですが、MT好きはおとなしく保管せず、乗り回しちゃいますよね。
モーガン プラスフォー
2024年にプラスシックスの生産が終了し、プラスフォー1車種のみのモーガン。
ケータハムよりもよりラグジュアリーな雰囲気をまとった新車で購入できるクラシックカーです。
意外にもATとMT両方の設定があり、MT車の価格は1,668万7000円。趣味のクルマにしてはかなり高価なので見れたらラッキーかも⁈
おすすめ中古輸入車MT5選
新車で購入できる輸入車MTが文字通り絶滅寸前だということがわかりましたか?
この章では、圧倒的に市場に出ている台数の多い中古車MTのなかでもオススメの車両を紹介します。
中古車サイトでMTモデルを検索していると時間が溶けてしまう人はぜひ参考にしてみてください。
フォルクスワーゲン ポロGTI
フォルクスワーゲン ポロGTIのMTモデルは、日本市場で2015年まで販売されていました。
CセグメントハッチバックのベンチマークでありATモデルのみとなった今も人気は衰えません。
GTIのエンブレムが入ったMTモデルが憧れだった人もいるのではないでしょうか?
MTモデルの販売終了は2015年のため、最終モデルはインテリアや運転席周りに特段古さを感じず、違和感なく乗ることができます。
ツーリングなどの趣味というよりは、日常的にMTを楽しみたい人にもオススメの車です。
ルノー トゥインゴ
トゥインゴは希少なRR車に安価に乗れるということでファンも多い車です。
5MTとRRの組み合わせでキビキビと動くさまが本当に可愛かったトゥインゴですが、2023年に日本向けモデルの生産が惜しまれつつも終了されました。
見た目の可愛さとは裏腹に、クイックなレスポンスでこちらの思うがままにドライビングができるのも特徴です。
峠道はクイックすぎて少し扱いにくいところもありますが、高速域ではRR×MTの楽しさを十二分に楽しめるでしょう。
トゥインゴのMTモデルはいまだ中古車市場にも多く出回っていて、比較的手も出しやすい値段となっています。
趣味性の高いトゥインゴにぜひチャレンジしてみませんか。
BMWミニ ミニクーパー
BMWミニのミニクーパーは2020年にMTモデルの生産を終了しました(ジョン・クーパーワークスは2023年)。
普遍的なデザインで、いつのモデルを買っても、車好きでない限り新旧の違いはパッとはわかりません。
ATでもゴーカートフィールと呼ばれるミニの走りは十分楽しめますが、MTだとその面白さはさらに格別なものとなります。
一般道はもちろんですが、ぜひ峠を走ってみてください。流すだけでもミニのよさがよくわかると思います。
クイックレスポンスとは言い難いステアリング操作もまた味のひとつです。
BMWミニクーパーは中古市場も賑わっていますので、気軽にMT車を楽しみたい方はぜひ調べてみてください。
プジョー 205
MT車をせっかく楽しみたいのであれば、猫足もプラスしてみてはどうでしょうか?
ラリーカーとして長らく名を馳せたプジョーからは205を紹介します。
空力や安全性の観点から、今ではほとんど見ることのなくなった真四角デザインがかっこよすぎる205。
現在、中古市場で改めて注目されています。
平成頃はただの「古い車」だった205ですが、令和になると逆に「おしゃれな車」となり、雑誌などでも度々おしゃれな人が乗る車として紹介されていますよね。
205を運転していると楽しいだけでなく、205に似合う自分になりたいと思わせてくれる不思議な車です。
205はいわゆる「重ステ」、現代のパワーステアリング車しか乗ったことがない人からすると、そのステアリングの重さに驚くかと思います。
しかし、この重ステこそが車を運転しているぞ!と実感できるのが205のスパイス。
現在中古車市場でもほとんど見ることのできない205、楽しいだけではなく資産価値も上がっています。もし見かけたときは、ぜひ前のめりに購入を検討してみましょう。
まとめ
新車で購入できるMT輸入車と、中古で購入できるMT輸入車を紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
新車のMT車は紹介している今も風前の灯であり、もしかしたら記事が公開されるときには購入できなくなっている車種もあるかもしれません。
免許の取得方法も変更となり、消え行くMTを見るのは寂しい気持ちになりますが、完全に消えてしまうその前に、ぜひ今一度MT車を楽しんでみてはいかがですか。