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日産とホンダが合併…!? 自動車メーカー合併の歴史と現在の相関図のイメージ

2024年、年の瀬に入ってきたビッグニュース。日産とホンダが…!?との流れで、ハイハイ資本提携ね、などと高を括っていたら、予想外にも「合併か?」なんてワードも飛び出しひっくり返った人も多いハズです。

2025年1月8日現在では、いまだ日産(と三菱)とホンダがどのような形でタッグを組むのか詳しいことはわかっていません。
そして、日産とホンダが何か一緒にするらしいぞ、と言われても、そもそも「合併や経営統合、資本提携では何が違うの?」という方もいるのではないでしょうか。

この記事では、国産メーカー、輸入車メーカーを参考に、メーカーの合併や資本提携などについて詳しく説明します。

合併や経営統合、資本提携などの違いを改めておさらい

合併や経営統合、資本提携などの違い

まずは、業務連携や資本連携、経営統合などについて簡単に説明します。実際の例も後述しますので、ぜひ一緒に読んでみてください。

業務連携

会社同士、お互いの成長や利益のために技術開発や販路を共有します。またほかにも、互いに同じような目標の技術を持っていれば、その部署を1本化することも可能です。

資本提携

互いの会社の株を10%程度取得している状態です。
経営支配権は持たないため、お互いに独立しながら利益を生むことができます。

また、お互いが株主となることで、第三者からの買収阻止にもつながる点から、日産とホンダは資本提携が濃厚との見方もありました。

経営統合

互いの会社とは別に、もう1社会社を作りその会社が2社を管理していく方法です。
関係は業務連携、資本連携よりも強固なものとなりますが、会社としては個々に存続している状態です。

合併

完全に2社が1つの会社になることを指します。
「吸収合併」と「新設合併」の2つがあり、吸収合併では、親となる会社がもう1社を完全に飲み込み子会社化することです。

新設合併の場合は、1つの会社を新しく作り、両社ともその会社となる場合のことです。
吸収合併の場合は、どちらか親となる会社の社名が残ることが多いですが、新設合併の場合は両社の社名がミックスされる、もしくは完全に違う名前になる可能性もあります。

(国産メーカー)業務・資本提携の主な例

(国産メーカー)業務・資本提携の主な例

国内メーカーの関係は、恋愛リアリティショーもびっくりの複雑さですので、いくつかピックアップして簡単に説明しましょう。

まず、どのメーカーともほぼ繋がりのない孤高の存在にホンダ(ヤマハと原付一種スクーター供給のみ)が君臨しています。

日産スズキ(OEM車供給)、三菱(共同開発、OEM車供給)、いすゞ(商用車相互供給)と連携しています。

トヨタは関係が多すぎて詳しい内容までは書ききれませんが、ダイハツを100%子会社とし、SUBARU(共同開発、技術協力、OEM車供給)、マツダ(技術協力)、スズキ(共同開発、OEM車相互供給)、日野(50.1%出資、OEM車相互供給)と連携しています。

また、ほかにもスズキマツダにOEM車供給を行っていたり、ダイハツSUBARUにOEM車供給を行うなど、深く複雑に連携が結びついています。

参考:資本・業務提携 | JAMA – 一般社団法人日本自動車工業会

(国産メーカーと輸入車メーカー)資本・業務提携

ルノー、日産(三菱)の業務提携の会見

国産メーカーは多くの海外メーカーとも資本・業務連携しています。この章では、代表的なものをいくつかご紹介します。

ジェネラルモーターズ(米国)とホンダ

BEVの共同開発のほか、燃料電池システムの共同開発を行っています。

BMWとトヨタ

環境技術分野や、スポーツ車などを協業(Z4とスープラなど)

ストランティスとトヨタ

欧州にてストランティスがトヨタにOEM供給

日産とルノー

日産はルノーに15%出資、ルノーは日産に40.7%出資

また、国産メーカーと中国メーカーも多くの業務連携や合弁会社の設立を行っており、とくにBYDとトヨタの「BYD TOYOTA EV TECHNOLOGYカンパニー有限会社」などが有名です。

参考:トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト

(国産メーカー)合併の主な例

まったくの別会社が合併した例としては、日産自動車とプリンス自動車の吸収合併が有名です。
その他、ダイハツ工業と日野自動車はトヨタグループの一員として子会社となっているのは、車好きでないと意外と知らない事実かもしれません。

また、過去にはマツダがフォードグループの傘下に入ったこともあります。

(輸入車メーカー)資本・業務提携、合併の主な例

ステランティス傘下の14メーカー一覧

ゼネラルモーターズ

GMと略されることも多いゼネラルモーターズですが、アメリカの企業であり今も拠点はデトロイトです。傘下には、『シボレー』、『ビュイック』、『キャデラック』、『GMC(商用車)』がいます。キャデラックはGMの高級ブランドの位置付けでもあります。

フォルクスワーゲングループ

え!? このメーカーって一緒のグループなの?と思う人も多いのが、いまや世界で2番目のシェアを誇り、いくつものメーカーを束ねるフォルクスワーゲングループです。

グループ内には、

フォルクスワーゲン』、『アウディ』、アウディ所有の『ランボルギーニ』、ランボルギーニ所有の2輪メーカー『ドゥカティ』、『ポルシェ』、『ベントレー』、『ブガッティ』、『シュコダ』、スペインの自動車メーカー『セアト』、セアトの高級ブランドである『クプラ』などグループの繋がりは複雑で、さながらドラマの相関図のようです。

ちなみにアウディは、前身「アウトウニオン」時代の1964年にはフォルクスワーゲンの傘下になっていたというから驚きですよね。

ステランティス

ストランティスはフィアットクライスラーオートモービルズ(FCA)と、プジョー、シトロエンなどを有するグループPSAの多国籍合併により2021年に設立されたかなり新しい会社です。この合併により、自動車メーカーの世界販売台数ランキングでは4位となりました(1位はトヨタ)。

ステランティス内には、『クライスラー』、『マセラッティ』、『ジープ』、『ランチア』、『アルファロメオ』、『フィアット』、フィアット所有の『アバルト』、『プジョー』、『シトロエン』、『DSオートモビルズ』、『ボクスホール』、『オペル』、『ダッジ』、『ラム(商用車)』の14メーカーが存在します。

メルセデス・ベンツグループAG

ダイムラー=ベンツ、ダイムラー・クライスラー、ダイムラーAGと改称してきましたが、2022年2月にメルセデス・ベンツ・グループに社名が変更されました。

グループ内には、メルセデス・ベンツのほか『スマート』も存在しています。

BMWグループ

BMWグループには、『BMW』、『ミニ』、『ロールス・ロイス』が存在します。吸収合併し傘下に入った場合も、もしくは新設合併しグループになった場合も社名の継続がほとんどですが、ミニは社名こそそのままですが、BMW時代と前身での区別がはっきりしている珍しいメーカーかもしれませんね。

GEELY(吉利汽車)

中国の企業で、ボルボを買収したことで有名です。GEELYは『ボルボ』のほかに『ロータス』も傘下にしています。

タタ・モーターズ

インドの企業であるタタ・モーターズは2008年にフォードからジャガー・ランドローバーを買収しました。よって『ランドローバー』と『ジャガー』を所有しています。

まとめ

2025年1月現在の、自動車メーカーの関係をまとめてみました。え、このメーカーとこのメーカーにも関係が!? でしたり、このメーカーって実はこのメーカーの傘下だったの?など、もしかしたら新たな発見があったかもしれません。

日産とホンダは、新設合併するというよりは、かなり深い業務連携となるのではと言われています。
場合によっては、ルノー・日産・三菱アライアンスのような関係になるかもしれません。
あるいは、NMKV(日産と三菱の軽自動車専門企業)のように車を共同開発する企業を新たに作る可能性もあります。

輸入車メーカーも記述した通りかなり複雑な関係を築いています。日本の大手メーカーが今後どのような動きをするか、注目したいところですね。

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