カーシェアって何?レンタカーとの違いと利用方法
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近年、新しい車の利用方法として耳にする機会が多くなった「カーシェアリング(以下、カーシェア)」。
しかし、まだ利用したことがない人や、そもそもレンタカーとの違いがわからない人も多いのではないでしょうか。
しかし、カーシェアは上手に活用することでレンタカーを借りるより手軽、お得に車に乗ることもできるのです。
今回はそんなカーシェアについて、詳しく見ていきましょう。
カーシェアとは
「カーシェア」とは、簡単に言うと「登録会員間で車を共同で使用するサービス」のことです。法人や個人が数十分から1時間など比較的短い時間単位から車を貸し出しており、「買い物や送迎など短時間だけ車を使いたいけど、レンタカーを借りるほどではない」といった際に便利なサービスです。
カーシェアの利用方法
街中のコインパーキングなどで見かけるカーシェア。具体的にどのように利用するのでしょうか。手順を確認していきましょう。
①事前に会員登録を行う
カーシェアを利用する場合、事前にカーシェアサービスへの会員登録が必要になります。審査に数日要するサービスや、会員カードが自宅に届いてから利用できるサービスもあるので、利用する前に余裕を持って会員登録することをおすすめします。
②車を予約する
会員登録完了後、サイトやアプリから貸出エリア・日時・車種などを元に検索し、希望の車を予約します。
③ステーションで車を借りる
カーシェアでは、「ステーション」と呼ばれるコインパーキングなどの特定の駐車場所から車を借り、そして返却します。
ステーションに置かれている予約車に会員カードもしくは電子鍵を登録したスマホをかざし、車のロックを解除します。
④運転する
車を借りたら、さあ運転です。カーシェアではガソリン満タン返却は不要ですが、残量が少なくなった場合は次の利用者に考慮して給油しましょう。
⑤車を返却する
利用後はステーションに返却します。基本的には乗り捨てできないため、元のステーションへの返却が必須となります。
⑥精算する
利用料金は返却後の後払いとなります。多くのカーシェアサービスは、登録したクレジットカード払いとなりますが、サービスによってはポイントで精算することもできます。
カーシェアとレンタカーの違い
カーシェアと一見似ているものに「レンタカー」があります。どのような違いがあるのか見ていきましょう。
会員登録の要否
カーシェアを利用する際には、必ず事前に会員登録が必要となります。前述の通り、カーシェアは登録会員間で車を共同利用する仕組みとなっているからです。
それに対してレンタカーは会員登録しなくても車を借りることができます。
貸出・返却場所
カーシェアは基本的には乗り捨てできず、同じステーションに返却する必要がありますが、レンタカーは借りた店舗以外の店舗でも返却することができます。
貸出・返却時間
カーシェアは24時間貸出・返却が可能なので、早朝や深夜に車を利用したいときにも便利です。
一方、レンタカーは店舗の営業時間内に貸出・返却する必要があるため、営業時間外にレンタカーを利用したい場合は、日をまたいで借りる必要があります。
ガソリン代の要否
カーシェアの場合、ガソリン代は利用料金に含まれており、カーシェア利用料金以外に追加でガソリン代は発生しません。ガソリン残量が少なくなったら給油する必要はありますが、特定のガソリンスタンドの給油カードを使用するため、自己負担は発生しません。
対してレンタカーの場合、返却時にガソリンを満タンにする必要があり、そのガソリン代はレンタル料金とは別に自己負担となります。
保険・補償
カーシェアもレンタカーも利用料金内に自動車保険料は含まれていますが、その補償内容に違いがあります。
レンタカーの場合、基本補償は最低限の内容となっており、対物補償に上限があることが多いです。また、万が一の事故が発生し損害が生じた場合には、定められた金額までは自己負担となる「免責金額」が定められています。
対物補償を無制限にしたり、免責金額を0円にしたりするためには、追加料金を支払って補償内容をアップグレードする必要があります。
一方、カーシェアの場合、対人補償・対物補償は「無制限」、免責金額も0円となっているのが一般的です。レンタカーのように追加料金を支払わなくても、充実した保険内容で車に乗ることができると言えます。
料金体系
カーシェアは借りる時間数・車のグレード・走行距離で料金が決まります。時間数については、15分単位など短い時間単位の料金設定も用意されています。また、走行距離について、◯キロ以上・◯時間以上利用した場合発生するというサービスや、何キロ・何時間でも発生しないというサービスもあります。その他、月額基本料金が必要なサービスもあります。
一方、レンタカーは借りる時間数と車のグレードで料金が決まります。時間数については「6時間まで」「12時間まで」「24時間まで」といった時間ごとのパック料金となっているのが一般的で、たとえば「6時間まで」で借りた場合、1時間利用しても6時間利用しても料金は変わりません。
車内清掃
レンタカーは使用後に毎回店舗に返却されるため、貸出のたびに車内清掃が行われます。一方、カーシェアは数日に1回、スタッフが巡回して車内清掃を行うため、タイミングによってはあまりきれいな状態でない車が貸し出される可能性があります。
カーシェアのメリット・デメリット
カーシェアとレンタカーの違いが理解できたところで、カーシェアを利用するメリットについて見ていきましょう。
メリット
24時間365日いつでも車を予約・利用できる
インターネットから予約するため、思い立ったときにいつでも予約することができます。また、店舗の営業時間内でしか貸出・返却できないレンタカーと異なり、24時間車を貸出・返却できるため、早朝や深夜に車を利用したいときや、突然車が必要になったときにも便利です。
数十分からと短時間利用できる
数十分しか利用する予定がない場合にレンタカーを借りてしまうと、レンタカーは時間単位のパック料金となっているため、割高になってしまう可能性が高いです。その点、カーシェアは15分など数十分から料金が設けられているため、短時間利用したい場合に費用を抑えることができます。
ガソリンの満タン返し不要
カーシェアでは利用料金の中にガソリン代が含まれており、返却時に満タンにする必要もありません。短時間で急いで利用したい方にとって、給油の手間が省けることはメリットと言えます。ただし、ガソリン残量が少なくなっている場合は、次の利用者に配慮して給油するようにしましょう。
デメリット
乗り捨てができない
カーシェアでは車を借りたステーションに返却する必要があるため、基本的には乗り捨てはできません。車を借りて目的地へ到着した後、車を元のステーションに返却しに行けない場合、カーシェアは利用しづらいと言えます。
ただし、カーシェアサービスによっては別のステーションに返却できるプランもあります。
乗りたい時間に車がないことがある
人気のステーションだと借り手が多くなるため、乗りたい時間に車の空きがないこともあります。使用する日時がわかっている場合は、早めに予約しておきましょう。
車内清掃の頻度が低い
カーシェアの車は数日に1回スタッフが清掃するため、レンタカーと比べて常時きれいな車内環境であるとは言えません。車内に清掃用具が設置されている場合もあるので、気になる方は自分で清掃を行いましょう。
また、次の人が快適に利用できるよう、車内はきれいに保つよう心がけましょう。
カーシェアとレンタカーの利用シーン
カーシェアとレンタカーの違いや、カーシェアのメリット・デメリットを見てきました。それでは、カーシェアとレンタカーはどのように使いわけると便利・お得なのでしょうか。
こんな場合はカーシェアがおすすめ!
- 気軽に短時間利用したい
- 自宅近くで車を借りたい
- 駐車場が確保できない
- 単身赴任先で車が必要
レンタカーのように店舗での受付・返却作業がなく、ガソリン満タン返しも不要、数十分単位で借りることができるため、気軽に短時間利用したい方におすすめです。
毎日決まった短時間だけ利用したい方も、
また、主要な駅や空港付近に店舗が多いレンタカーと異なり、カーシェアのステーションは街中に限らず住宅街などにも設置されていることが多いため、自宅付近で車を借りたい人にもおすすめです。
街中に住んでいると駐車場の確保が難しかったり、また戸建ての場合でも敷地面積の都合で車庫証明がとれないなど、そのため車を所有することができない方もいると思います。その場合もカーシェアであれば駐車スペースについて考えることもなく車を利用できるのもメリットですね。
単身赴任では家族で使う車は持っていけないし、単身期間が短ければなおさら車を購入するのはちょっと・・・という方にも、赴任先でカーシェアを活用すれば経済的にもコスパがいいですね。
こんな場合はレンタカーがおすすめ!
- 旅行やドライブなど長時間利用したい
- 目的地で乗り捨てしたい
- 利用車種を選びたい
- 車内で喫煙したい
カーシェアサービスによって異なりますが、6時間以上車を借りる場合、一般的にカーシェアよりレンタカーの方が価格が安いと言われています。
また、旅行の時など「A空港で車を借りて、B空港で返却したい」というように、目的地で乗り捨てしたい場合はレンタカーを利用しましょう。
そして、カーシェアの場合、希望のステーションに置かれている車を利用することになり、車種を自由に選択することはできないので、車種を選択したい場合は1店舗に様々なクラス・サイズの車種が取り揃えられているレンタカーの方が便利です。
カーシェアの車はほぼ禁煙となっているので、運転時に車内で喫煙したい方は、喫煙可能なレンタカーを借りましょう。
おすすめの外車カーシェアサービス
カーシェアのサービス内容にはそれぞれ特徴があり、国産車はもちろんのこと、なかには外車のカーシェアもあるのです。
外車を所有することは難しいけど、カーシェアなら気軽に憧れの外車に乗ることもできますね。
こちらでは特に外車のラインナップが豊富なカーシェアサービスをご紹介します。
Anyca(エニカ)
法人ではなく、個人オーナーが所有する車を貸し出すスタイルのカーシェアサービスです。全国各地にオーナーがおり、また車の貸出・返却場所は特定のステーションではなくオーナーと相談して決めることができるため、地方での旅行やドライブなどにも便利です。
国産車から外車まで、1100種類以上の車種が貸し出されており、普段なかなか運転できないような車種にも気軽に乗ることができるのもエニカの魅力。ドイツ車・イギリス車・アメ車・イタリア車・フランス車など定番の外車に加え、韓国車・中国車など日本ではなかなか見られない外車など、非常に幅広い車種が貸し出されています。
サービス名 | Anyca(エニカ) |
HP | https://anyca.net/ |
カレコ・カーシェアリングクラブ
三井不動産が運営する、首都圏・関西・その他地方都市を中心としてサービスを展開するカーシェアです。レンタカーの利用が難しい夜間に借りられる「夜間パック」が用意されており、18時から翌朝9時までお得な価格で借りることができます。
車種は国産車がメインとなっていますが、「メルセデス・ベンツ B180」「メルセデスベンツ B180 AMGライン」「フォルクスワーゲン T-Cross」といった外車もラインナップされています。
サービス名 | カレコ・カーシェアリングクラブ |
HP | https://www.careco.jp/ |
EARTHCAR(アースカー)
入会金・月額料金は無料、発生する料金は基本的には時間料金と距離料金のみというシンプルな価格設定で、他社サービスと比較して格安で利用できるカーシェアです。
車種は国産車の他、MINIやメルセデス・ベンツなどの外車、国内外のスポーツカーなど幅広いラインナップが揃っています。
サービス名 | EARTHCAR(アースカー) |
HP | https://carshare.earth-car.com/ |
カーシェアとレンタカーの違いや利用シーン、おすすめのカーシェアサービスなどをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
うまく活用すれば手軽で便利なカーシェア。車の利用頻度が少ない・利用時間が短い方は自己所有するよりコストパフォーマンスに優れたおすすめのサービスです。
また、外車や高級車に乗ることができるカーシェアもあるので、ちょっとリッチな気分になりたいときに利用してみるのもいいかもしれません。
ぜひ日々の生活で利用してみてください!