認定中古車と一般中古車の違いとは?輸入車はどちらがおすすめ?
車探しをしていると見かける「認定中古車」という単語。なんとなく文字のイメージから「イイ個体」なのかな、と思っている人も少なくないはずです。
ですが、実際に「認定中古車」とはどんな中古車のことを指すのか。また、一般的な中古車と何が違うのか、輸入車はどちらがおすすめなのか、わからない人も多いでしょう。
本記事では認定中古車と一般中古車の違いなどについて解説します。
認定中古車の定義とは
「認定」という名前が指す通り、認定中古車は第3者機関に検査や点検を依頼し、厳しい基準をクリアした中古車のことです。一般的に、傷などの車両外観や走行性能の状態、走行距離や事故歴などに不正がないか詳細にチェックしています。
第三者機関には、特定非営利活動法人日本自動車鑑定協会(JAAA)や一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)のほか株式会社IASなどがあります。
認定を受けた車には「車両検査証明証」や「車両品質評価表」などの証明書が発行されます。これらの証書は一般的にクルマの状態を点数と図解で表示したもので、だいたいの評価表にはキズなどの場所がひと目で分かるように車量展開図も記載しているものが多いです。
認定中古車と一般中古車の違い
認定中古車は主に、ディーラーにて販売されていることが多いです。ディーラーと聞くと新車のイメージですが、中古車販売も平行して行なっているメーカーも多くあります。一般の中古車との違いは、品質だけではなく保証などにも影響があります。
一般の中古車販売などで購入した中古車は、買いっぱなしなことも多いでしょう。もちろん、販売店独自で保証やサービスを展開しているお店も少なくありません。
ですが、よっぽどのことでない限りサービス内容は認定中古車の方が充実していると言えるでしょう。
輸入車を認定中古車で購入するメリット・デメリット
輸入車はかつて壊れやすく、また前オーナーが慢性的な不良を隠して売ったのではないか、もしくは本当にそうだったイメージが強くありました。そうと知らずに購入したあと、何かしらのトラブルが発生してしまったら困りますよね。
今では輸入車自体の耐久性も格段に上がりましたし、もし買ってすぐトラブルがでた場合はすぐにSNSや口コミに書き込まれるので格段に減りました。
安心をお金で買うなら認定中古車がおすすめ
それでも、必ずや安心というわけではありません。さらに、これは輸入車国産車に限らず当たり前に起こることですが中古車である以上、いままで問題なかった箇所が購入したあとに壊れるケースも多々あります。そのため、安心をお金で買いたいという人に認定中古車はおすすめです。
なぜなら、状態が担保されているだけでなく、新車と同じような保証が受けられるサービスが多いからです。もし購入後に車両になにかあった場合でも、ディーラーで新車を買ったかのように2年保証や定期メンテナンス無料サービスなどが付帯します。
認定中古車は保証が厚いぶん高め
このように保証が手厚い認定中古車ですが、やはり購入価格は一般の中古車に比べてお高めなことが多いです。同じ車種、グレードであれば初期費用は確実に普通の中古車の方が安いでしょう。
ただし一般の中古車の場合、購入後は保証がないためメンテナンスにかかる費用は当然自腹になります。ランニングコストを考慮するとトータルでは同じということもあるかもしれません。
また、認定中古車はディーラー所有が多いため、いわゆるタマ数が少なく同じ車種・グレードでも検討、比較できるほどの数がない場合も考えられます。その場合、装備や外装・内装色などで妥協せざるえないこともあります。
それぞれの利点を考慮して選択しよう
これらを鑑みると、必ずしも認定中古車がいいとは限りません。一般の中古車でも信頼できる店や、整備点検の情報が公開されている店、保証が充実している店などでの購入を心がければ安心して気に入った車両に乗れるはずです。
筆者はディーラーの代車で使用されていた認定中古車のBMWミニ、インターネットの個人売買でプジョー106、一般の中古車販売店でプジョー308と乗り継いできました。それぞれにやはりいい点と悪い点があります。
必ずしも認定中古車だから快適なカーライフが送れるとも限りませんし、一般の中古車だから痛い目をみるわけではありません。
ということを心に刻み、ぜひ自分にあった購入方法で輸入車ライフを楽しんでいただけたらと思います。
各ブランド別 認定中古車の保証内容
ここからは、気になる各ブランドの認定中古車補償について簡単にご紹介します。
詳細はぜひホームページを参考にして頂きたいのですが、認定中古車か一般の中古車かで迷っている人は比較の参考にしてみてくださいね。
メルセデス・ベンツ
初年登録から10年未満の車両であれば、走行距離無制限で2年の保証期間があります。
また、メルセデスの認定中古車には最大100項目にもおよぶ点検・整備項目が設定されており安心です。万が一の車両トラブルの際も24時間対応してくれる「24時間ツーリングサポート」も無料で利用できます。
なお電気自動車の場合は、電気自動車向け充電サービス「Mercedes me Charge」が6ヵ月間無料で使用できます(車検証の登録年月日/交付年月日が2024年6月1日以降の車が対象)。購入から半年は走行コストがほとんどかからないとなるとかなりお得ですね。
【公式】メルセデス・ベンツ 認定中古車
BMW
BMWは基本2年間、最長4年間の走行距離無制限保証があります。また360度にわたる徹底チェックが行われており、交換が必要なものがあればBMW純正パーツに交換してくれます。
そして、車量トラブルに対しても24時間365日緊急対応を行なってくれるので安心です。
アウディ
ドイツ本国のアウディが認定したエキスパートが、48時間かけて100項目にもおよぶ精密な点検と整備を実施しています。保証は経過年数と走行距離に応じたグレードで最長7年のロング保証です。
また、新車登録から3年未満のアウディ認定中古車には、有償で2年の延長メンテナンスも用意されているそうです。
24時間365日緊急対応サービスもあります。
【公式】アウディ認定中古車
フォルクスワーゲン
初年度登録より10年10万km以内のフォルクスワーゲン正規輸入車のみ取り扱っています。
また、1年間距離無制限補償が全車に付帯されており、延長保証(有償)も利用可能です。車両チェックと併せて外装のクリーニングを実施している点もおすすめです。
ロードサービスも利用できます。
ジャガー/ランドローバー
ランドローバー認定テクニシャンが、165項目の検査、点検およびロードテストを実施します。また初年度登録からの経過年数の販売時の走行距離により2年、または1年の保証制度が設けられ消耗部品や油脂類などを除いた不具合部品の交換を無料で実施してくれます。
ロードサービスも24時間365日対応可能です。
ボルボ
新車登録から6年未満、および走行距離6万kmの車両を取り扱っています。専門スタッフによる厳しいチェック項目は公式webサイトにてPDFで詳しく見ることができます。
また、すべての認定中古車にオリジナル保証が無償で自動付帯され、延長保証も有償で最大2年延長することが可能です。
24時間365日対応可能のロードサービスもついています。
フェラーリ
初年度登録から14年以内の車両が対象のフェラーリでは、合計201箇所のチェックと、路上実走テストをクリアした車両のみを扱っています。
また、機関や電装類に関するトラブル発生時でも工賃や部品交換代金がカバーされるフェラーリ保証が1年適用されます。
もちろんロードサービスも利用可能です。
【公式】フェラーリ認定中古車
ポルシェ
ポルシェは初年度登録から15年以内の車両が対象です。111項目のチェックを行い、車両全体の状態と機能を検査しています。
また、ポルシェアプルーブド保証は最低でも12ヵ月は付属しています。
ロードサービスも利用可能です。
【公式】ポルシェ認定中古車
シトロエン(ストランティス)
初年登録9年以内の車両のみ取り扱っています。チェック項目は専任のメカニックにより最大100項目です。全車1年から最長3年の保証(有償)がつき走行距離は無制限です。
また、バンパー、ドアミラー、キーの保証がある点が特長です。
24時間365日対応のロードサービスも利用できます。
【公式】認定中古車|シトロエン公式サイト
認定中古車と一般中古車のまとめ
認定中古車と一般の中古車の違いは、納車前のチェック項目の多さや手厚い保証内容などにあります。しかし、認定中古車は金額が高いなどのデメリットもあり、一般の中古車でもチェックや保証が少なからず付帯する車両もあります。
中古車選びはのめり込むといつまでたっても決まらないものですが、満足のできる車両と出会うためにも、自分にあった中古車サービスをぜひ探してみてくださいね。
ブランドによっても保証内容やチェック項目が細かく違います。気になるブランドがあれば簡単に比較したのち、ぜひ公式ホームページで確認してみてください。