【今が狙い目】生産終了アバルト 500シリーズのマニュアル車がおすすめ!!
アバルト 500シリーズは、フィアットがアバルトブランドとして販売しているコンパクトホットハッチモデルです。
フィアット 500をベースに、アバルトがチューニングされています。
アバルトブランドは2024年に75周年を迎え、これまでもフィアットのスポーツブランドとして数多く販売してきました。
今回は、アバルト 500シリーズ販売終了にあたり、価格が高騰すると予想されるモデルや狙い目のモデルをご紹介します。
また、アバルト 500シリーズの特徴や、運転する上で注意すべき点などについても解説します。
アバルト 500シリーズはガソリン車の販売を終了
アバルト 500シリーズは、フィアット 500をベースに「アバルト」がチューニングしたモデルです。
フィアットのアバルトブランドとして、日本でも特に欧州のマニュアル車好きの方に人気となっています。
この度、輸入元であるステランティスジャパン株式会社が、最後まで販売されたアバルト 500シリーズの「F595」と「695」の日本向け生産を2024年5月で生産終了と発表しました。
同時に、ベース車両のフィアット500チンクエチェント(イタリア語で500を意味する)も販売終了を発表しています。
「500」はかつてのフィアット 500のエンジンをベースにしており、今の軽自動車よりも少ない排気量500ccでした。
このときのモデルはルパン三世「カリオストロの城」にも登場しています。
現在フィアット 500シリーズは、 2022年6月から日本向けに電気自動車「500e」を発売しています。
今後、アバルト 500シリーズは電気自動車として復活の期待はありますが、マニュアル車の設定は考えられないため、走る楽しさは大幅に減ってしまうことが予想されます。
アバルト 500シリーズの特徴
アバルト 500は、2009年に日本で発売開始されました。
当時は直列4気筒1.4Lターボエンジンを搭載し、右ハンドルの5速マニュアル車のみでしたが、翌年には左ハンドルの選択が可能になりました。
その後、2014年には5速シーケンシャルオートマチック(セミオートマチック)を発売しています。
マニュアル車に限り、左右どちらのハンドル位置でも選択可能なため、中古車市場で左ハンドルの正規輸入車はマニュアル車のみです。
なお、「500C」はオープントップのカブリオレモデルです。
レコードモンツァによるエギゾーストサウンド
コンペティツィオーネに標準装備し、オプション設定される可変式エキゾーストシステム「レコードモンツァ」は、左右2本づつあるテールパイプのうち、外側2本はサイレンサーのない直管タイプになっています。
通常時は、内側2本のみ排気が流入する仕組みになっており、3,000回転以上になるとバルブが作動し、外側2本にも排気が流入する構造です。
マセラティやフェラーリなどのような刺激的なエギゾーストサウンドがアバルトでも楽しめます。
595シリーズ
2013年1月、仕様や装備を充実させた500シリーズの上級バージョンとして、595シリーズが発表されました。
上質感を重視した「595ツーリズモ」やスポーツ性を重視した「595コンペティツィオーネ」があります。 ツーリズモのみ右ハンドルセミオートマチック車のみの設定です。コンペティツィオーネは、マニュアル車とセミオートマチック車を用意し、マニュアル車のみ左ハンドルを選択可能です。
特別なアバルト 500シリーズ
アバルト 500シリーズには、限定特別モデルも存在し、欲しい方は早めに入手することをおすすめします。
695トリブートフェラーリ
2010年10月に発売されたモデルで、フェラーリとのコラボレーションモデルです。
エンジンスペックは180馬力までアップさせた限定モデルで、世界限定1,696台(日本割り当て150台) のみです。
トランスミッションは5速セミオートマチックのみです。
695エディツィオーネマセラティ
2013年1月に発売されたモデルで、マセラティとのコラボレーションモデルです。
世界限定499台(日本割り当て100台)で、日本への割り当て比率が高いのが特徴です。
ボディカラーには3層メタリック塗装の「ポンテベッキオボルドー」のみの設定で、JBL製サウンドシステムなどが装備されます。
トリブートフェラーリ同様、5速セミオートマチックのみの輸入でしたが、5速マニュアル+左ハンドル仕様が追加設定されました。
5速マニュアル+左ハンドル仕様がおすすめ
アバルト 500シリーズを中古車で探す場合、マニュアル車に乗れる、左ハンドルが苦にならないなら、5速マニュアルの左ハンドル仕様がおすすめです。
その理由は、走る楽しさだけでなく、車両への負担や機能面の観点も含みます。
車両への負担や故障リスクが低い
5速セミオートマチックは、マニュアル車と同じ構造でクラッチ操作を自動で行い、オートモードでは自動変速が可能です。
しかしその反面、コンピューターの故障やクラッチのオーバーホールの必要性、渋滞時に気づかないうちに半クラッチを多用し過熱するリスクがあります。
車両への負担や故障リスクの面においても、マニュアル車がおすすめです。
ペダルの位置がポイント
アバルト 500シリーズは、ボディサイズがコンパクトなため、運転席足元スペースにも限りがあります。
左ハンドルの場合、ペダルの配列が自然で、かつ、左前輪のホイールハウス部分がフットレストになり、自然なドライビングポジションを確保できます。
右ハンドルの場合、右前輪のホイールハウスがありペダルが左にオフセットされます。そうなるとフットレスト部分がなくなってしまいます。
左ハンドル車は、慣れない右手でのシフトチェンジ、右折時に対向車を確認しずらい、駐車場で駐車券が取れないなどデメリットが多いです。
しかし、アバルト 500にはデメリットを打ち消す運転する楽しさが味わえます。
アバルト 500シリーズの注意点は?
これからアバルト 500シリーズを探す方、または購入を検討している方に向けたアドバイスをご紹介します。
購入前とメンテナンスのチェックポイント
アバルト 500シリーズは、タイミングベルトの交換時期に注意しましょう。
国産車の場合、10年または10万キロが目安ですが、アバルト 500シリーズは、3年から4年または4万キロが目安と短いです。
セミオートマチック車は、タイムラグなくギアが入るかどうか、変速がギクシャクしないか確認しましょう。
ヨーロッパ車全般に言えることですが、年式の古い車両は電装系に不具合を抱えているケースが多々見受けられます。
そのため、エアコンの効き具合も必ずチェックしましょう。パワーウィンドウも正しく作動しているかも確認しましょう。
ブレーキパット&ディスクの摩耗が国産車に比べて早いので、交換する場合、ブレーキパットとディスクをセットで交換することをおすすめします。
アバルト 500シリーズは狭い
アバルト 500シリーズはリアシートがありますが、4名乗車で長時間ドライブは厳しく荷物も多く収納できません。
2シーターの車と同じ感覚で、スポーツカーとしての割り切りやセカンドカーとしての所有が理想です。
いずれの売却を考えるなら5速マニュアル車を狙おう!
アバルト 500シリーズを高値で売却できるのは5速マニュアル車です。
現在、中古車市場で人気のため価格が上昇しています。
アバルト 595ベースグレードのマニュアル車の場合、ハンドルの左右関係なく150万円から250万円で販売されています。
アバルト595コンペティツィオーネのマニュアル車の場合も、180万円から300万円で販売されています。
ベースグレードとコンペティツィオーネは価格帯が被ることから、状態の良いコンペティツィオーネを探すことをおすすめします。
アバルト 595のセミオートマチック車の場合、車の状態に左右されますが、80万円台から探すことができます。
トランスミッションのトラブルを回避したい、より運転する楽しさを味わいたいならマニュアル車がおすすめです。
仮にセミオートマチック車を探す場合は、変なクセの付いていない走行距離の少ない車を選びましょう。
また、オートマチックの学習機能をリセットしてもらうのも良い方法です。
アバルト 500は手に入れやすい
アバルト 500は、マニュアル車でも100万円を切っている中古車が多くなっています。
なお、セミオートマチック車は少なくマニュアル車と同価格帯です。
装備が充実している「695エッセエッセ」も、ベースグレードとの価格差が少ないため、もし見つけたらおすすめですが、車の状態を重視して選びましょう。
595や695と違い、500は10年以上経過している車ばかりです。
したがって、メンテナンス履歴のはっきりした車を選ぶことが大切です。
履歴がわからない場合は消耗品を全て交換することをおすすめします。
アバルト 500シリーズ購入のまとめ
アバルト 500シリーズはガソリンモデルの生産終了に伴い、中古車価格が上昇する可能性があります。
価格がどんどん上昇する前に、状態の良いクルマを入手しましょう。
運転する楽しさがあり、故障リスクの少ないマニュアル車が人気で、中古で購入するならマニュアル車がおすすめです。
マニュアル車の中古車価格が高いため、買取価格も高値が期待できます。