[ガラスコーティングの基礎知識]輸入車におすすめのガラスコーティング紹介
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クルマの塗装面を綺麗に保ちたい気持ちは国産車・輸入車問わず共通です。
自分で手洗い洗車を行い、ワックスやコーティング剤でピカピカに仕上げる作業は、クルマ好きな方なら楽しい作業です。
しかし、間違った作業や汚れた拭き取り道具を使用することで、ボディに思わぬ傷を付けている可能性もあります。
また、輸入車と国産車で塗装の状態が異なることもあり注意が必要です。
今回は、輸入車のボディを綺麗にキープするガラスコーティングについて、種類も含めて紹介します。
ガラスコーティングとは
クルマのコーティングの中でも特に耐久性に優れており、塗装面をガラス成分で被膜を形成します。
硬度の高い被膜を形成するため、汚れや傷に強く、耐久性に優れています。
メンテナンスや洗車が楽で、普段の洗車は水洗いまたは中性のカーシャンプーで洗車するだけで汚れを落すことができ、雨が降っただけでクルマが綺麗になるなどのメリットがあります。
デメリットは、ワックスなどの他のコーティングと比較して費用は高くなり、仕上げまでに日数もかかるというところです。
5年間の保証があるガラスコーティングもあるため、退色など万一の塗装面のトラブルでも安心です。
ワックス掛けが不要で、長期にわたりクルマを綺麗にキープできるガラスコーティングは人気です。
輸入車は塗装面の硬度が違う
メルセデスベンツやBMW、ポルシェ、アウディなどのドイツ車は、重厚感があり高級なイメージを抱いている方も少なくないでしょう。
実際、高級車に違いありませんが、高級なイメージを感じさせる要因の1つには塗装面の硬度、塗膜の硬さがあります。
輸入車、特に欧州車の塗装面の硬度は国産車の硬度と比較して硬く、傷が入りにくくなっています。
国産車の塗装面の硬度は、鉛筆の硬さで知られいている単位で示すと、2Hから3Hで、欧州車の場合は4Hから5Hです。約2倍の違いがあります。
欧州車の場合、「塗装面が硬いからガラスコーティングは要らない」という人もいますが、塗装面を守るガラスコーティングの多くの強度は9Hです。
クルマのボディは時間が経つことで、洗車傷やホコリ、砂などで少しずつ傷が付きます。
ガラスコーティングを施工することで、強固なガラス被膜が塗装面を守り、綺麗な状態を長くキープすることが可能です。
米国車の場合
コルベットやシボレー カマロなどの米国車も国産車とは塗装面が異なります。
硬度は国産車と変わらない硬度ですが、塗装被膜が厚く、傷が入っても磨くことで綺麗になります。
アメリカでは自分でクルマを磨けいて綺麗にするDIY文化が根付いていることから、塗装が厚くなっています。
しかし、傷を付きにくくしておけばずっと綺麗な状態を保つことができますので、米国車の場合もガラスコーティングの施工はおすすめです。
ガラスコーティングの種類
ガラスコーティングには、撥水・親水・滑水タイプの3種類があります。
水の弾き方や汚れの弾き方が異なり、洗車時の好みになる部分も多いのですが、ボディカラーや保管場所によってガラスコーティングのタイプを分けると良いでしょう。
輸入車のボディを長く綺麗にキープするには、滑水タイプが特におすすめです。
撥水タイプ
撥水タイプは、 塗装面と巣定期の角度が90度以上で、水滴がコロコロ玉になって弾く性質があり、洗車時に汚れが落ちやすい特徴があります。
光沢や水弾きが感じやすく、コーティング効果を最も実感できるタイプで、多くの種類があります。
しかし、塗装面に水滴が残留しやすく、水滴がレンズ効果の役割を果たし、イオンデポジットやウォータースポットなどの水シミが発生しやすいデメリットがあります。
また、炎天下での洗車は厳禁です。
屋根付き駐車場で保管するクルマや、淡色系のクルマにおすすめです。
【おすすめのコーティング剤】
「G’ZOX リアルガラスコート classR」や「カービューティプロ プロマックス・エグゼ」など多くのガラスコーティング液剤があります。
親水タイプ
親水タイプは、塗装面と水滴の角度が40度以下で、水滴が塗装面に馴染む性質があります。
雨で汚れが落ちやすいため、酸性雨等が残留しにくく、水玉によるレンズ効果が発生しませんので、イオンデポジットやウォータースポットが発生しにくくなります。
ガラスコーティングの効果はあるものの、水弾き効果や光沢が撥水タイプよりも感じにくいのが特徴です。
屋外駐車や濃色系のクルマにおすすめです。
【おすすめのコーティング剤】
「G’ZOX リアルガラスコート classH」や「スーパーピカピカレイン」などがあります。
滑水(疎水)タイプ
滑水タイプは、塗装面と水滴の角度が40度から90度で、撥水と親水タイプのいいとこ取りが特徴です。
水玉がコロコロ弾くため洗車時の汚れ落ちに優れ、水滴が塗装面に馴染む性質があり、撥水タイプと比較してウォータースポットが発生しにくくなります。
浸水タイプほど、水滴が塗装面に馴染まないめ、イオンデポジットやウォータースポットの発生には注意が必要です。
ボディカラー問わずおすすめですが、種類が少なく、基本的に高価なコーティングが多いのがデメリットと言えます。
ガラスコーティングのタイミングは?
ガラスコーティングを施工するタイミングは新車時がベストです。
中古車やしばらく乗ってからのガラスコーティングの施工は、汚れや小傷が付いているため、磨き作業など下地処理が必要です。
塗装面が硬い輸入車の場合は、ポリッシャーなどを使い丁寧に行う必要があります。
走行に伴う汚れがない新車時は、下地処理が容易で、仕上がりも綺麗で効果も長持ちします。
ガラスコーティングの施工場所は?
ガラスコーティングはディーラーでも行っており、新車の見積書に組み込まれているケースもあります。
重要なのは、ホコリを付着させない専用屋内ブースがあるかどうか、ガラスコーティングを施工する熟練のスタッフがいるかどうか、使用しているコーティング液剤は何かです。
コーティング専門業者がおすすめ
ディーラーによっては、整備士がガラスコーティングの施工を行っている場合があります。また、一般的な工場内で行っていることもあります。
施工にムラが発生するとコーティング効果は長持ちしません。
コーティング専門業者は、専用の設備と熟練のスタッフによって、下地処理から施工まで綺麗に仕上げます。
しっかりした施工はコーティング効果を長持ちさせます。
新車の納車前には、ぜひコーティング専門業者に依頼することをおすすめします。
中古車の場合は、下地処理が重要になりますので、コーティング専門業者に使用する液剤も含め相談しながら進めましょう。
中古車のガラスコーティング
中古車の場合、多くはボディにキズや汚れが付着しているケースがあります。
また、新車時に何らかのガラスコーティングが施してあった場合は、まずは既存のコーティング剤を綺麗に落す必要があります。
中古車のガラスコーティングの施工は、磨きなどの下地処理が重要になり、特に欧州車の場合、塗装面が硬いため熟練の技が求められますので、コーティングのプロに依頼することをおすすめします。
下地処理の費用は新車に比べ高価になりますが、新車時の輝きを取り戻すことも可能です。
綺麗なクルマは売りやすい!
中古車販売店においても、傷や汚れがある中古車よりも、当然ピカピカ光沢があり綺麗なクルマが選ばれ売れます。
また、売却をする際も綺麗なクルマほど高く売れるため、当然査定額も高くなることが多いです。
特に輸入車の場合、塗装面が硬くキズが入りにいのですが、より硬度の高いガラスコーティングのガラス被膜で覆うことにより、本来の塗装面は保護され更に綺麗なままキープできます。
新車時の輝きをいつでも取り戻すことが可能で、年式による古さを感じさせないボディの綺麗さは魅力的です。
ガラスコーティングのまとめ
輸入車の塗装面を綺麗にキープするためにガラスコーティングがおすすめです。
その際のガラスコーティングの施工は、熟練のスタッフのいる専門業者に依頼しましょう。
ガラスコーティングが施工されている輸入車は、塗装面が綺麗なため、売却時に高値で売却しやすくなります。