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≪オープンカーの種類≫カブリオレとコンバーチブル何が違う?

(最終更新日:

屋根がなく開放感があり、「いつか乗りたい!」と憧れる人も多いオープンカー。
一口に「オープンカー」とは言っても、実は複数の種類があるのをご存知でしょうか?
また、日本で購入できるオープンカーにはどのような車種があるのでしょうか。

今回はそんなオープンカーについて詳しく見ていきましょう。

オープンカーには種類がある!

「オープンカー」とはルーフ(屋根)がない、もしくはルーフが開閉可能な車を指します。2人乗りであっても4人乗りであっても、2枚ドアであるのも特徴です。

一般的にルーフのない車全般について「オープンカー」とひとまとめに呼ばれることが多いですが、実はオープンカーにも様々な種類があります。その種類を見ていきましょう。

カブリオレ

主にフランス車やドイツ車で折りたたみ式のルーフを持つ4人乗りのオープンカーを指し、ルーフを閉じると箱型セダンと同様に使用できるよう設計されています。「カブリオレ」という名称は、馬1頭・2人乗り・2輪で屋根が開閉可能な幌馬車を指すフランス語が由来です。

フォルクスワーゲンのオープンカー「ザ・ビートル・カブリオレ」は、3ドアクーペの「ザ・ビートル」をベースにしたオープンカーであるなど、ベースとなる車があるのも特徴です。

メルセデスAMG SL
メルセデスAMG SL
主な車種メルセデスAMG SL
BMW Z4
フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレ

コンバーチブル

主に英国車や米国車で折りたたみ式のルーフを持つ4人乗りのオープンカーを指します。カブリオレ同様、ルーフを閉じると箱型セダンと同様に使用できるよう設計されており、ベースとなる車も存在します。カブリオレとの違いは、カブリオレがフランス車やドイツ車であるのに対し、コンバーチブルは英国車や米国車であることです。

「コンバーチブル」は英語の「convertible」のことで、「変換可能」という意味です。つまり、ルーフなしの状態とルーフありの状態に変換ができることから、この呼び名になっています。

BMW MINI クーパーS
BMW MINI クーパーS
主な車種BMW MINI クーパーS コンバーチブル
レンジローバー イヴォーク コンバーチブル
ジャガー Fタイプ コンバーチブル
シボレー カマロ コンバーチブ

ロードスター

「ロードスター」と聞くと、日本では「マツダ ロードスター」を思い浮かべ、車種名のことだと思っている方が多いと思いますが、実はオープンカーの種類の1つです。

2人乗りでルーフや側面のガラスがないオープンカーを指します。ただし、特別モデルや走行性能が高いモデルの車種名に「ロードスター」を名付けることも多く、中にはルーフのある車種もあります。

マツダ ロードスター
マツダ ロードスター
主な車種マツダ ロードスター(海外ではMX-5の名称で販売)
テスラ ロードスター

スパイダー

基本的にロードスターとの違いはありませんが、2人乗りでルーフや側面のガラスがないイタリア車のオープンカーを「スパイダー」と呼びます。ただし、ドイツ車でも車種名に「スパイダー」が用いられているものもあります。

ポルシェ 718スパイダー
ポルシェ 718スパイダー
主な車種アバルト 124スパイダー
アルファロメオ スパイダー
ランボルギーニ ウラカン・ペルフォマンテ・スパイダー
ポルシェ 718スパイダー
フィアット 124スパイダー

タルガトップ

ハードトップルーフのみ脱着可能なセミオープンモデルのオープンカーを指します。

1966年から1970年まで、イタリアのタルガ・フローリオというレースで5年連続優勝を飾ったポルシェが、「ポルシェ 911」のセミオープン仕様車に「タルガ」と名付けたことから、この形のオープンカーを全般的に「タルガトップ」と呼ぶようになりました。なお、ポルシェが「タルガ」を商標登録しているため、ポルシェ以外のメーカーでは車種名に「タルガトップ」の呼称は使用していません。

ポルシェ 911
ポルシェ 911
主な車種ポルシェ 911タルガ4

その他の種類

イタリア車の専用ボディを持つオープンカーの中には「バルケッタ」の名称がつくものがあり、「フィアット バルケッタ」「フェラーリ 550バルケッタ ピニンファリーナ」などがあります。

ロードスターよりも競技用車両に近いモデルの中には「スピードスター」の名称がつくものがあり、「ポルシェ 911スピードスター」などがあります。

「ソフトトップ」と「ハードトップ」の違いは?

オープンカーのルーフには「ソフトトップ」と「ハードトップ」の2種類があります。それぞれどのような特徴とメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

ソフトトップとは

布やビニール生地によって作られたルーフを指します。開閉作業には手動タイプと電動タイプがあります。

ソフトトップのメリット

ハードトップと比べて重量が軽いため、スポーツ走行をしたユーザーにとっては車の上部の軽量化につながり、運動性能がアップします。

また、値段がハードトップより安いため、経年劣化で雨漏りが発生した場合でも、幌の部分だけ張り替えることも可能です。

ソフトトップはコンパクトに収納できるため、トランクルームが圧迫されないというメリットもあります。

ソフトトップのデメリット

ソフトトップの最大のデメリットは、経年劣化で雨漏りがしやすくなってしまうことです。雨や日光で生地が次第に劣化していき、ひび割れが発生して、雨が染み込みやすくなってしまいます。雨漏りをすると、ボディまで悪影響が出る場合もありますので、メンテナンスに注意が必要です。

また、薄い生地で外界を隔てることとなるので、ハードトップと比べて車内外の空気が漏れやすく、暑さや寒さを感じやすいというデメリットもあります。そして、薄い生地ゆえ、遮音性が低く、特に高速道路を走行したときには大きな騒音が聞こえます。

他にも、布やビニールでできていることから、カッターナイフなどで簡単に切れてしまうリスクもあります。

ハードトップとは

金属やFRPなどの硬い素材で作られたルーフを指します。ソフトルーフ同様、手動タイプと電動タイプがありますが、現在一般的に販売されているハードトップのほとんどは電動タイプとなります。

ハードトップのメリット

ハードトップの一番のメリットは、ソフトトップと比べて耐候性や耐久性に優れている点です。洗車時には、機械式洗車機も利用できます。

また、屋根にある程度の厚みがあるため、外気を遮断でき、通常の車とほぼ同様の断熱性や遮音性があります。オープンカーを日常遣いと兼用したい方に適した機能性です。

ハードトップのデメリット

折りたたみ式であるソフトトップと比べて、ルーフを収納するためのスペースが大きく、トランクルームなどのスペースを圧迫してしまうことがデメリットとして挙げられます。

また、電動タイプのハードトップは、重量が重く、スポーツ走行を楽しみたいユーザーにとってはデメリットとなることや、故障すると修理費用が高額になりやすいという懸念もあります。

オープンカーの注意点

ルーフをオープンできることから、通常の車にはない開放感を味わえるオープンカーですが、オープンカーならではの注意点もあります。しっかり確認して、安全・快適にオープンカーライフを楽しみましょう!

車上荒らしなどの防犯対策をしっかりと

オープンカーはルーフが開いているため、一般的な車に比べて車上荒らしに遭うリスクが高くなります。短時間でも駐車する時は、必ずルーフを閉めるようにしましょう。

また、ソフトルーフの場合、閉めていたとしてもナイフなどで切り裂かれる可能性もありますので、ボディカバーをかけるなど工夫しましょう。

そして何よりも、通常の車以上に貴重品を車内に置かないよう、必ずチェックしてから車から離れるようにしましょう。

ミニクーパーの画像

雨・日光対策をして故障や劣化を防ぐ

オープンカーの内部に雨が大量に入ってしまうと、故障のおそれがあります。突然の雨に備えて、駐車時は必ずルーフを閉じておくようにしましょう。

また、ソフトトップでもハードトップでも、ルーフと車体との結合部分から雨漏りを起こす可能性もあります。これは駐車時に直射日光を受けることによって、雨漏りを防ぐパッキンのゴムが劣化するためです。
パッキン以外にも、タイヤのゴムや布製の幌も直射日光によるダメージを受けやすく、経年劣化しやすいと言われています。

直射日光への対策としては、防犯対策と同様、ボディカバーをかけるのが有効です。
また、できれば屋根のあるガレージや屋内駐車場に停めておくことが、直射日光を一番防ぐことのできる手段です。

雨の中のドライブの画像

物が飛ばされる、飛んでくるに注意!

屋根のないオープンカーゆえ、車内のチケットや書類などの紙類、被っている帽子などが飛ばされてしまうというアクシデントも!軽く飛ばされやすいものは、必ずカバンの中にしまっておくようにしましょう。

また、木の葉や砂ぼこり、鳥のフンなど、飛来物にも注意が必要です。

荷物の積載量は最小限に

荷物の積載量は車種によって異なりますが、基本的には通常の車よりトランクルームが狭いオープンカー。
特に2人乗りや電動のハードルーフのオープンカーはトランクルームが狭い傾向にあります。オープンカーに乗る際は荷物を少なく、お買い物も少なめにと心がけたほうがよいでしょう。

オープンカーについて詳しく見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。一口にオープンカーと言っても、たくさんの種類や特性があることがわかりましたね。オープンカー特有の注意事項をしっかりと留意しながら、オープンカーでしか味わえない魅力をぜひ楽しんでみてください!

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