リースとレンタカーの違いとメリット・デメリット
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昨今、「車には乗りたいけど、購入するのは金額も高いし、買い替えも気軽にできない」という理由から、車をリース(サブスク)・レンタカー利用する、つまり「購入」するのではなく「借りて」利用する人が増えています。
リース(サブスク)・レンタカーはそれぞれどのようなサービスなのでしょうか。そして、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
車を「購入する」と「借りる」のメリット・デメリット
まずは、おおまかに車を「購入する」と「借りる」との違いを確認していきましょう。
「購入する」「借りる」の違い
車を「購入する」のは、車の購入代金を全額もしくは残価設定で支払い、車を自身で所有することを言います。自分の所有物となるため、自由にカスタマイズができる一方、税金の支払いや車検の申込みなど車の維持に関する作業を自分で行わなければなりません。
一方、車を「借りる」のは、リース料金やレンタル料金を支払って利用することとなり、自分の所有物になるわけではありません。特にリースであれば、契約期間中、購入した車と同様、常に自宅の駐車場で保管して自由に使用することができますが、あくまで借り物のため、自由にカスタマイズすることはできません。税金や車検などの維持関連の費用は使用料に含まれています。
車を購入するメリット・デメリット
【メリット】
- 公共交通機関がない場所や救急病院など、行きにくい場所や緊急時の足となる
- 車体や車載などを自由にカスタマイズしたり性能強化をすることができる
- 新車の場合、豊富なカラーから選べたり限定車を選択することができる
【デメリット】
- 購入時の頭金や税金・保険料・駐車場代などの維持費がかかる
頭金はおよそ車両本体価格の20~30%の金額が頭金として必要になり、頭金がないとローンの審査が通らない場合があります。 - メンテナンスや車検などに手間がかかる
- 事故や故障をした場合、ローンと修理代金で出費が多額になる
車を借りるメリット・デメリット
【メリット】
- 初期費用なしで車を利用することができる
- カーリースの場合、毎月の支払いが定額なので出費の見通しが立てやすい
- レンタカーやカーシェアであれば、保険料やロードアシスタントなどの諸費用も込みで1日単位数千円から車を借りることができます。
【デメリット】
- 車を長期的に借りる場合、購入した方が安いことがある
- リースの場合、走行距離に制限がある
- 車体や車載グッズなどをカスタマイズすることができない
- 返却時、傷やにおい(タバコやペット)があると追加費用を払わないといけない場合がある
「購入する」場合と「借りる」場合、それぞれメリット・デメリットはありますが、一概にどちらが良いとは言えません。
車に対しての思い入れや個々のライフスタイルも含め、どのメリットを優先するか考えたうえで選びましょう。
カーリース(サブスク)・レンタカーのメリット・デメリット
さて、車を「借りる」場合の代表的な手段としては、カーリース(サブスク)とレンタカーが挙げられます。それぞれのメリット・デメリットからどのような特徴があるのか確認していきましょう。
カーリース(サブスク)のメリット・デメリット
【メリット】
- 頭金や申込金が不要なので、まとまった費用を持っていなくても車を保有できる
- 契約内容によっては新車もリースすることができる
- 毎月の支払が定額で出費の見通しが立てやすい
- 契約満了となった際にはリース会社に車を返却するだけのため、下取・廃車の手間がなく次の車に乗り換えることができる
- レンタカーやカーシェアリングと異なり、契約期間中は自己所有するのと同様いつでも車を使用できる
- わざわざディーラーへ訪問しなくてもインターネットで申込みが完結することも多い
- ナンバーが「わ」や「れ」でないのでリース車と気づかれにくい
【デメリット】
- レンタカーとは異なり、期間満了まで中途解約ができない
中途解約する場合、高額の違約金が発生することもあります。 - 月1,000~2,000キロといった走行距離制限があることも多い
- リース会社への返却時に、最初に借りた際の状態に戻す「原状回復」が必要
キズやヘコミなどがあった場合、自己負担での修理が必要となります。
レンタカーのメリット・デメリット
【メリット】
- 維持費が不要
- キャンピングカーや高級車など、購入するには手の届かない車種にも気軽に乗ることができる
- 常に整備の行き届いた車に乗ることができる
- 購入を検討している車や同じ車種をレンタルして、実際の乗り心地や自宅での保管場所のチェックをすることができる
- インターネットで気軽に申し込むことができる
【デメリット】
- レンタカー店からの出発前の手続きに時間を要することがある
特に混雑時はレンタル開始予定時間より数十分遅れての手続き完了となることもあり、スケジュールが遅れる懸念があります。 - 借りた店舗や乗り捨て店舗への返却が必要
駅や空港付近など少し離れた場所に店舗がある場合、早めに返却してタクシーや送迎バス等で空港に向かうことも視野に入れる必要があります。 - レンタカー店の営業時間内に返却する必要があるため、24時間いつでも返却できるわけではない
カーリース(サブスク)とレンタカーのメリット・デメリットについておわかりいただけましたでしょうか。
カーリースとレンタカー、同じ借りるでも使用用途や使用頻度によって向き不向きが変わってきます。ご自身の使用イメージに照らし合わせて、どちらの利便性が高いのか検討しましょう。
購入とカーリース、どちらが向いてる?
先に述べましたように、カーリースは車を購入するのと同じ感覚で車を利用できるのがメリットで、購入派だった人も近年ではリースに移行する人も増えています。
そこで次は購入とカーリースそれぞれの向いている人の特徴をご紹介します。
ご自身のケースに照らし合わせて購入とリース、どちらが向いているのか考えていきましょう。
購入に向いている人
- 走行距離を気にせず車を使用したい人
- 車を自分好みにカスタマイズしたい人
- 気に入った車を乗り続けたい人
カーリースは走行距離に制限がある会社も多く、旅行が好きな方や頻繁に遠方に出掛ける方にとっては走行距離を気にしながら車を使用するのは大変なので、購入した方が良いと言えるでしょう。
車を「購入する」、つまりは「所有する」と自分好みにオプションを付けられたり、カスタマイズできたりするのもメリットです。
また、気に入った車を長く乗り続けたい人にとっては、ローン返済後は維持費だけになるので結果的にコストを抑えられるかもしれません。
カーリースに向いている人
- 様々な車に乗ってみたい人
- 使用頻度や用途が限られている人
- 税金やメンテナンス・車検などの手続きを自分で行う手間を省きたい人
廃車や下取りを気にせずに、契約満了後に他の車に乗り換えられるので、短いスパンで様々な車に乗ってみたい人にはカーリースがおすすめです。
また、毎日車を使用しないケースは距離制限の範囲内で収まることも多く、近所への買い物や週末だけ日帰りで使用するという方にも合っているかもしれません。
また、税金や車検などの手続きは自分で手配する必要がなく、カーリース費用に含まれているため、普段から忙しい人や手間を省きたい人にもおすすめの選択肢と言えますね。
車の購入・カーリース・レンタカーについて、それぞれの特徴を把握することはできましたでしょうか。車は「買うもの」「所有するもの」という概念がだいぶ変わったのではないでしょうか。
特に今までは用途に合わせて「セカンドカー」を購入していた方には、カーリースという選択肢も十分に考えられるのではないでしょうか。
今まで「車を所有する=購入」というイメージが強かったですが、より気軽に車に乗ることができるカーリースやレンタカーも新しい選択肢として検討してみてはいかがでしょうか?
次回はリース・レンタカーを行っている外車メーカーに関する記事を紹介します。