【狙い目の輸入車】中古で買うBMW 3シリーズは売却も有利!?
BMW 3シリーズは、扱いやすいボディサイズでラグジュアリーとスポーティを兼ね備えた人気モデルで、日本に限らず世界中の人々から支持されています。
一度は乗ってみたい憧れのブランドであり、中古車なら十分手が届く価格帯であるため魅力的です。
高級車としてのイメージが高いため、所有する歓び&ステータスにもなるモデルです。
今回は、BMW 3シリーズを中古で買うメリットや売却時の有利点について紹介するとともに、BMW 3シリーズを所有した際の注意点についても紹介します。
BMW 3シリーズとは
BMWはドイツの自動車メーカーであり、3シリーズはかつて販売されていたBMW 2002の後継モデルとして誕生しました。
初代モデルE21系が誕生したのは1975年で、まもなく50年を迎える歴史あるモデルです。
日本では1981年にBMWの日本法人「BMWジャパン」を設立させ、正規輸入車が日本国内に輸入されました。
六本木のカローラ
二代目のE30系は1982年に発売され、販売網の整備とバブル景気の影響で販売台数を伸ばしました。
販売量の多さと日本の小型車枠「5ナンバーサイズ」に適合し、318iや320iは2,000cc以下の排気量のため5ナンバーであることなどから、「六本木のカローラ」と呼ばれたこともありました。
物品税廃止による輸入増加
1989年、日本では消費税導入による物品税が廃止されました。
物品税18.5%から消費税3%になり、1990年代に入ってからもしばらく続いたバブル景気の余波と、円高を背景に、2代目E30系と1990年から販売された三代目E36系は、6気筒エンジン搭載の320iを中心に販売台数を伸ばしました。
多彩なボディタイプ
BMW 3シリーズには、4ドアセダン、2ドアクーペ、5ドアステーションワゴン(ツーリング)、一部モデルに3ドアハッチバックなど多彩なボディタイプを用意しています。
1998年に発売された四代目E46系からは、全モデルが3ナンバーモデルとなり、2012年に発売された六代目F30系では、ガソリンエンジンの他、クリーンディーゼルターボエンジンも正規輸入されました。
BMW 3シリーズ底値のモデルは?
少しでも安くBMW 3シリーズを購入したい場合、価格が最も安い「底値」と呼ばれるモデルを狙う方法もあります。
2005年に発売された五代目E90系が底値で、20万円台から探すことが可能です。
ただし、格安のE90系は走行距離が多いこと、メンテナンス履歴がわからないクルマもあること、内外装全体的な綺麗さが不足している場合が多く、状態をよく見極める必要があります。
6気筒モデルがおすすめ
「シルキーシックス」と呼ばれるBMWの直列6気筒エンジンに人気が集まる傾向があり、V型エンジンにせず直列エンジンに拘っています。
1976年に初代6シリーズの直列6気筒SOHCエンジンに試乗したモータージャーナリストが、エンジンの吹け上がりをシルクのように滑らかだと表現したのがきっかけとされています。
筆者は1992年式BMW 5シリーズ(E34系)を所有してたことがあり、直列6気筒2.5Lツインカムエンジン搭載車でしたが、高速域でのエンジンのスムーズさは気持ちよく、運転する楽しさがありました。
ただし、街乗り燃費は厳しかった記憶があります。
E90系で狙うなら、323iまたは325iがねらい目です。
どちらも直列6気筒2.5Lエンジンを搭載し、エンジン出力チューニングの違いでグレードが分けられています。なお、2010年5月以降、325iは3.0Lエンジンに変更されています。
320iと比較して台数は少ないですが、価格帯は同価格帯です。
既に重課されている自動車税や燃費の悪さよりも、運転する楽しさと今後価値が上昇する可能性を優先すると十分に選ぶ価値があります。
25年を目安に値上がり中
かつて底値で中古車販売されていたE46系の中古車価格が上昇しています。
4気筒エンジンの318iの価格も上昇していますが、前期モデルの320i(直列6気筒2.0Lエンジン)と後期モデルの320i(直列6気筒2.2Lエンジン)、3.0Lエンジン搭載の330iの中古車価格はさらに上昇しています。
販売価格としては320iは100万円前後、330iは200万円を超えています。人気の「Mスポーツ」グレードはさらに価格が高くなっています。
E46系のBMW 3シリーズを手放したい場合は、高値で売却が期待でき、購入したい場合は値段が上がり切る前、古くなり過ぎず状態が良好な「今」が買い時でしょう。
ノーマル車が一番イイ
BMW 3シリーズに限らずBMWの場合、前後の重量バランスが50:50に配分されており、高速安定性やカーブでの安定したハンドリングに貢献しています。
サスペンションもそのモデルとってベストバランスのセッティングが施されています。
ドレスアップして自分好みで乗りたい、ローダウンのためサスペンションを替えたいなど自由ですが、買取価格が最も高いのはノーマル状態です。
ローダウンやドレスアップパーツを取付けているクルマの場合、ドレスアップ車をメインで取り扱う専門店に売却することで、高く買い取ってもらえる場合があります。
中古でBMW 3シリーズを探す際には、ノーマル状態のクルマを選ぶことをおすすめします。
中古のBMW 3シリーズの注意点は?
BMW 3シリーズを中古で購入する場合の注意点を紹介します。
価格が底値といわれているE90系の場合、新しくても10年以上経過しており、古いモデルの場合は20年ほどになります。
メンテナンス履歴がわかるクルマを選ぶ
整備記録がしっかり残っているクルマ、消耗品の交換履歴がわかるクルマを選ぶと次のメンテナンスや消耗品交換のタイミングがわかります。
また、乗りっぱなしでなく、しっかり定期的にメンテナンスされていれば、大きなトラブルに見舞われる可能性が少なくなります。
エンジンオイルについては、指定の粘度と純正オイル、または純正以上の性能を持つオイルを使用しましょう。
よくある故障箇所を知っておく
BMW 3シリーズの中で特にE90系でのよくある故障例を紹介します。
- エンジンオイルクーラーの漏れ
- サスペンションブッシュの摩耗
- ドアロックアクチュエーターの故障
エンジンオイルクーラーの漏れは、エンジンオイルが漏れ出しエンジンの冷却機能が低下します。大きなトラブルになる前に漏れに注意しましょう。
サスペンションブッシュの摩耗は、年数が経過したり距離を走れば、どの車もブッシュが劣化し乗り心地やハンドリングが悪くなります。
10年に1度など定期的な交換をおすすめします。
ドアロックアクチュエーターの故障は、ドアロックが自動で開かない閉まらないトラブルです。
走りに影響ないため放置するユーザーも少なくありません。購入時にはすべてのドアチェックをしましょう。
今回紹介した故障例は、輸入車すべてにあてはまる内容ですが、E90系は不動になる大きなトラブルに遭う可能性は低いと考えられます。
トランスミッションはトルクコンバーター式6ATを採用しており、スムーズに変速して信頼性も高いのが特徴です。
中古のBMW 3シリーズ安心して長く乗るモデルは?
BMW 3シリーズをできるだけ新しいモデルを長く乗りたい場合、2012年に発売されたF30系がおすすめです。
直列4気筒2.0Lエンジン搭載の320iや直列4気筒2.0Lディーゼルターボエンジン搭載の320dは、中古車価格100万円を切って販売されているクルマもあります。
多くのモデルが4気筒エンジン搭載ですが、運転支援システムのインテリジェントセーフティや純正ナビを標準装備し、快適性能と安全性能が高いモデルです。
モデルも新しく古さを感じさせないため、BMWを所有するステータスもより高く感じることができます。
BMW 3シリーズ購入のまとめ
BMW 3シリーズの中古車は安く購入し、価格が上がるタイミング、上がってから売却すると購入時よりも高く売れることもあります。
消耗品の交換やメンテナンスはしっかり行いましょう。
購入は底値のE90系か比較的新しいF30系がおすすめで、売却は価格が上昇しているE46系以前のモデルがおすすめです。
大切に乗れば高く売れる可能性があるのがBMW 3シリーズです。